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柳田悠岐の凄さが分かる名言・語録集!天才ホームランバッターの伝説エピソードから努力論まで


大きく体をねじり、ヘルメットを飛ばすフルスイングでファンを魅了したのは、ミスタープロ野球こと長嶋茂雄です。プロでもいきなりフルスイングをすれば、間違いなくどこかを痛めますし、それだけ鍛えられたものにしか許されない技でもあります。そのフルスイングでトリプルスリーを記録し、首位打者も獲得したのが柳田悠岐です。

ホームランを打つのにフルスイングをする必要はないという人もいますが、2015年から2018年までの4年間、柳田はリーグの最高出塁率を誇っており、2015年から2017年までの3年間、与四球はトップで、2016年には18試合連続四球の日本タイ記録を打ち立てるなど、明らかに投手あるいは相手ベンチへの圧力になっています。

更に長嶋のフルスイングがエンタテイメントだったように、柳田のフルスイングもまた多くのファンを沸かせ、子どもたちにアスリートの凄さを見せる役割も果たしていると思います。

今回はフルスイングが代名詞の柳田悠岐の凄さが分かる名言や語録から、天才ホームランバッターの伝説エピソードや努力論にまで迫ります。

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柳田悠岐について

まずは柳田悠岐の経歴を追ってみます。

1988年10月9日生まれ、広島県広島市出身。父親のいとこには通算110勝をあげたサイドスロー柳田豊がいました。中学時代は軟式、広島商業高校時代も目立った成績は残せませんでしたが、広島経済大学へ進学後に打撃力が向上。リーグのMVPや首位打者を獲得するなど活躍し、全日本大学野球選手権大会にも3年連続で出場します。2010年のドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから2位指名を受けて入団

2012年にプロ初安打、初本塁打、更には満塁ホームランも記録します。2013年、開幕スタメンに抜擢され、走攻守そろった能力を見せ、二桁本塁打と二桁盗塁を記録。翌2014年にはレギュラーとして定着し、年間打率3割、盗塁30を越え、チームの日本一に貢献します。

2015年、打率.363で首位打者を獲得。同時に本塁打30本、盗塁30を超え、トリプルスリーを達成し、MVPとなります。この年、ヤクルトスワローズの山田哲人もトリプルスリーを達成し、トリプルスリーが一躍流行語となり、柳田の名も全国に知られるようになりました。また出塁率の高さと長打力を示す指標のOPSが12球団1位となり、もっとも投手に怖がられる強打者として、注目を浴びます。

代名詞というべきフルスイングの結果、故障は多いものの、その後も高い出塁率と長打力でチームを牽引し続け、2018年には再び首位打者を獲得し、サイクル安打も記録します。2019年シーズンは故障のため38試合の出場にとどまりましたが、ケガが癒えれば、日本を代表するホームランバッターとしてだけでなく、高いアベレージと出塁率を残すことは間違いありません。

2019年シーズン終了まで、現役9年間の通算は、958安打、157本塁打、143盗塁、打率.319。MVP1回、首位打者2回、最高出塁率4回、ベストナイン4回、ゴールデングラブ賞4回。

これからも走攻守すべてで素晴らしい記録を残し、プロ野球史に名を残す名選手になるだろうと思います。

 

私が選ぶ、柳田悠岐の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「どんなことでも無駄なんてない。プラスでしかないと思ってます」

中学、高校と無名だった柳田ですが、高校三年の最後にモスバーガーでアルバイトを経験したそうです。理由はジムに通うためで、当時、身長は186センチありましたが、体重は60キロ台の後半でした。大学入学前に鍛えるため、金本知憲や新井貴浩がトレーニングしていたジムに通いました。それで体重が10キロ増え、入学後の打撃は自分でも見違えるほど良くなったそうです。

かつてプロ野球の世界では、筋肉が固くなるといって野球の練習以外のトレーニングを忌避した時代があります。しかし正しいトレーニングは単純に筋肉をつけるのではなく、関節の可動域を広げたり、ケガをしにくい体を作ったりするものです。金本などはその好例であり、先駆者でもありました。

柳田はそのフルスイングゆえに故障も多いのですが、夏場の疲れがたまる時にこそウエイトトレーニングをして、シーズン最後まで頑張れる「貯金」を作るといった、プロ野球の世界では決して主流とはいえないチャレンジングなトレーニング方法を積極的に取り入れています。

埼玉西武ライオンズの戸川大輔が自主トレーニングへの参加を希望した時、名前さえ知らなかった戸川にあっさり「いいよ、やろう」と答えたという柳田。「見て学んでね」と声をかけたそうですが、まずはチャレンジをプラスに変えられる姿に学ぶことが多いように思います。

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【名言語録その2】

「崩されたってフルスイング。だから空振りはオッケーなんです」

柳田の愛称である「ギータ」は、ルーキーの時に川崎宗則に付けられたものだそうです。ある時、食事に連れて行ってもらい、いきなり「お前、ギータな」と言われたのが最初でした。

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その川崎から「バットに当てにいってゴロを打つくらいならば、空振りの方が断然いい」と言われ、自分はフルスイングでいいんだと思えたそうです。

実際問題として投手からすれば、打率3割でも本塁打が0本の選手より、2割7分でも本塁打20本の選手の方が嫌です。フルスイングをされると、当ればホームランだという意識が、投げづらくさせるからです。柳田の四球の多さはフルスイングの賜物といえます。

2010年のドラフトの際、ホークスは2位で秋山翔吾を指名するか、柳田にするか迷い、王貞治会長の「どっちが飛ばすんだ?」という言葉で、より長打力のある柳田の指名が決まりました。秋山もその後メジャーリーグ移籍を果たす素晴らしい選手になりましたが、長打の魅力ということでは間違いなく柳田が上です。

2015年6月3日の横浜DeNAベイスターズ戦で、ハマの番長三浦大輔から放った柳田の一発は、横浜スタジアムのバックスクリーンにある電光掲示板を直撃し、電球を破壊しました。その衝撃のシーンは一気に柳田を有名にしましたが、そんな長打力を評価した王会長らしさが、柳田との縁を結んだのだと思います。

 

【名言語録その3】

「夜空が綺麗で、心地よく、先輩方にも上げていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです」

2018年の日本シリーズは、柳田の故郷である広島で、ホークスの勝利で決着しました。その時、工藤公康監督に続いて、柳田が胴上げされました。上記はその時の感想です。なかなか詩的で、彼のロマンチストぶりが感じられます。

同じ日本シリーズの第5戦で延長10回裏に、「当たった瞬間にバットが折れたのはわかった」という打球は、外野観客席に吸い込まれ、サヨナラホームランとなりました。

 

「ピッチャーという相手に引きずられず、来た球を、自分のスイングで強く叩く。それだけです」

自分のバッティングについてそう語る柳田ですが、相手のペースにはまらず、あくまでも自身のスタイルを貫く姿勢が示されています。

フルスイングというスタイルは一見すると、力任せで、ただ雑に感じがちですが、柳田は首位打者に二度輝くなど、毎年高打率を残しています。

それは力と技術は反比例しない証明でもあり、エンターテナーとして見せるロマンチシズムと、結果を残すプロフェッショナリズムの融合だと思えます。


柳田悠岐photo book byギータ女子マネ部 [ 西日本新聞社 ]

 

名言からの学び

・挑戦がチャンスを生み、プラスとなる力を生み出す。

・思いが歴史を継承する。

・力と技術は対極ではない。

 

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