ロサンゼルス・エンゼルスに在籍した過去の日本人選手は? 球団の特徴や強さも調査【メジャー】
これまでに数多くの日本人トッププレーヤーが海を渡り、米国メジャーリーグに足跡を残してきました。
実績面で見ると、投手では野茂英雄氏、野手では松井秀喜氏と、いまだ現役で息の長い活躍を続けているイチロー選手が特筆すべき存在ですが、昔に比べて米国野球界への門戸が広くなり、様々な形で個々のパフォーマンスを発揮する場が増えたことは、私たち日本の野球ファンにとっては純粋に嬉しいことですし、夢が広がる話だと思います。
贔屓の選手が契約したことを機に、その選手が所属するメジャー球団を熱心に応援するようになった方も多いかもしれませんね。今冬でいえば、大谷翔平選手と超大型の契約を結んだロサンゼルス・エンゼルスに興味が湧くようになったファンも多いでしょう。
そこで今回は、ロサンゼルス・エンゼルスに在籍した過去の日本人選手を振り返るとともに、同球団の歴史を紐ときながら、特徴や強さを調査してみました。
ロサンゼルス・エンゼルスの日本人選手について(過去在籍含む)
直近の大谷選手まで、エンゼルス所属の日本人選手は4人。いずれもネームバリューの高い選手ばかりですが、ここでは在籍した年代が古い順に紹介していきます。
長谷川滋利
「リリーフとして活躍したタフでクレバーな投手」
◎ポジション/投手
◎生年月日/1968年8月1日
◎出身地/兵庫県加古川市
◎球歴/東洋大姫路高-立命館大-オリックス・ブルーウェーブ
◎エンゼルス在籍年/1997~2001年
エンゼルスに在籍した最初の日本人選手です。長谷川投手の活躍によって、エンゼルスの名を知り、球団に関しての知識が増えた方も多いのではないでしょうか。
オリックスにドラフト1位で入団し、新人王にも輝いた長谷川投手は6年間の在籍の後、エンゼルスへ。ちなみに当時のチーム名は、アナハイム・エンゼルスでした。
メジャーでは、リリーバーとしての奮闘が記憶に濃く残っていますね。先発機会は8回だけでしたが、通算5シーズンで287試合に登板し、30勝27敗16セーブ、防御率3.85という立派な成績を残しています。
そのうちの3シーズンは60試合以上に登板。ロングリリーフをも苦も無くこなす長谷川投手は、そのタフネスぶりとクレバーな投球術で、球団史にその名を刻んだといえます。
松井秀喜
「真のスーパースターは“赤ゴジラ”の愛称でも話題に」
◎ポジション/外野手
◎生年月日/1974年6月12日
◎出身地/石川県能美郡根上町(現・能美市)
◎球歴/星稜高-読売ジャイアンツ
◎エンゼルス在籍年/2010年
問答無用で、日本人メジャーリーガーを代表する1人。日本と米国、いずれの球界でも大成功を収めたスーパースターです。
2003年のニューヨーク・ヤンキースをはじめとして、引退した2012年のタンパベイ・レイズまで、松井選手は米国で計4球団に所属しましたが、エンゼルスで過ごしたシーズンは2010年の一年のみ。
その長いキャリアから照らし合わせてみれば、まさに、ごく短期間の在籍でしたが、それまでに積み重ねてきた輝かしいキャリアとステータスで、生粋のエンゼルスファンの鼓動を高めたことは想像に難くありません。
同年で既に36歳になっていた松井選手ですが、145試合に出場し、打率.274、21本塁打、84打点という成績を残しています。残念ながらシーズン序盤の好調が長続きせず、もしかしたら、全盛期からは少し経過していたかもしれませんが、期待を大きく裏切らない数字だったといえるのではないでしょうか。
また、チームカラーの赤に合わせて“赤ゴジラ”という愛称で話題を集めていたことを覚えているファンも多いと思います。
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高橋尚成
「148kmのストレートに、左右高低を巧みに操る多彩な変化球」
◎ポジション/投手
◎生年月日/1975年4月2日
◎出身地/東京都墨田区
◎球歴/修徳高-駒澤大-東芝-読売ジャイアンツ
◎エンゼルス在籍年/2011~2012年
読売ジャイアンツの左腕エースとして活躍し、2010年開幕直前にニューヨーク・メッツでメジャー・デビューした高橋投手。10勝6敗8セーブ3ホールド、防御率3.61という上々の成績を残しながら同年オフの再契約交渉が不調に終わり、FAの末にエンゼルスと2年契約を締結しました。
最速148kmのストレートに、左右高低を巧みに操る多彩な変化球。基本的にはコーナーを丁寧に突いて打ち取るピッチングスタイルでした。
日本にいたときから基本的には先発タイプの投手でしたが、エンゼルス初年度の2011年には一時期、抑えの役割も担い、2つのセーブを挙げています。
翌年に調子を崩してマイナー落ちし、ピッツバーグ・パイレーツに新天地を求めることになりましたが、高橋投手にとっては自身の経験値を高め、その後の野球人生の糧になる財産を得られた貴重な2シーズンだったのではないでしょうか。
大谷翔平
「本場米国の野球ファンをも驚愕させる二刀流に!」
◎ポジション/投手・外野手
◎生年月日/1994年7月5日
◎出身地/岩手県奥州市
◎球歴/花巻東高-北海道日本ハムファイターズ
◎エンゼルス在籍年/2018年~
言わずと知れた“二刀流”。投手と打者を高いレベルで両立して大活躍する姿は、これまでの日本プロ野球界の常識や概念を大きく覆すものでした。
長いメジャーリーグの歴史においても、大谷選手のような“二刀流”で、投手と野手、それぞれで大きな実績を残した選手は、遠い昔は別にして、21世紀に入ってからは皆無に等しい存在です。
エンゼルスのチーム方針としては、まずは先発ローテーションの一角として起用されそうで、ファイターズ時代のように主軸の外野手としてスタメンに名を連ねる機会は少ないと思われますが、指名打者として成績を残していけば、本場米国の野球ファンをも驚愕させるような真の二刀流として名を馳せることも充分に可能かと…。夢は広がる一方ですね!
球団としての特徴は?エンゼルスは強い球団?
最後に、エンゼルスの球団史を見ながら特徴や強さを探ってみましょう。
球団創設は1961年。当時のアメリカン・リーグ拡張に伴い、ロサンゼルス・エンゼルスとして誕生しました。その後、1966年にカリフォルニア・エンゼルスと改称。そして、かの有名なウォルト・ディズニー社がオーナーとなった1997年からアナハイム・エンゼルスとなりました。この球団名は、前述の長谷川投手の活躍とともに、日本のファンの間にも広く浸透したと思います。
その後、2005年にロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムとなり、現在の正式名称であるロサンゼルス・エンゼルスとなったのは2016年のことです。
半世紀を超える長い球団史において獲得してきたタイトルは、ワールドシリーズ優勝1回(2002年)、リーグ優勝1回(2002年)、地区優勝9回(1979・1982・1986・2004・2005・2007・2008・2009・2014年)、ワイルドカード1回(2002年)。
初の世界一に輝いた2002年から8シーズンくらいが“黄金期”と称されており、その他もコンスタントに好成績を収めています。
例えばニューヨーク・ヤンキースのような、伝統的に強豪と呼ばれる名門チームではないかもしれませんが、確かな実績を有する好チームの1つと言えるでしょう。
大谷選手の加入が大きな刺激となり、チーム全体がどのような形で劇的に変化していくか――。2018年シーズンのエンゼルスの躍進が、今からとても楽しみですね!
まとめ
・ロサンゼルス・エンゼルスに在籍した選手は過去に3人で、大谷翔平選手が4人目となる。
・長谷川滋利投手をはじめとして、松井秀喜選手、高橋尚成投手が過去に在籍。
・ヤンキースのような伝統的に強豪と呼ばれる名門チームではないが、ワールドシリーズを制した2002年あたりから黄金期を迎えた好チーム。
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