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奥川恭伸の凄さが分かる名言・語録集!天才投手の伝説エピソードから努力論まで

2021年シーズンの優勝チームは、セリーグもパリーグも前年度最下位のチームという意外な結果となりました。特にヤクルトスワローズは前年のチーム防御率4.61から、一気に3.48まで跳ねあがりました。その中で特に大きな光を放ったのが、2019年の夏の甲子園で準優勝投手となった奥川恭伸です。

異例の中10日というローテーションがうまくはまり、高卒2年目ながらチームの若きエースとして9勝をあげる活躍をした奥川。クライマックスシリーズでは同シリーズ史上最年少での完封を98球で達成し、日本シリーズでも初戦を任され、見事な投球を見せてくれました。

105イニングで四球がわずかに10個という抜群の安定感を見せた奥川の投球は精密機械のようであり、メジャーで355勝をあげたグレッグ・マダックスを彷彿とさせ、「和製マダックス」と呼ぶ人もいます。

今回は2021年スワローズ優勝の立役者である奥川恭伸の凄さが分かる名言や語録を紐解き、天才投手の伝説エピソードから努力論にまで迫ります。

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奥川恭伸について

まずは奥川恭伸の経歴を追ってみます。

2001年4月16日生まれ、石川県かほく市出身。小学2年生から野球をはじめ、中学3年の時に全国中学校野球大会で全国制覇に貢献します。その後、野球の名門星稜高校に進学し、1年生でベンチ入りを果たします。2年生の選抜大会から3年生の選手権大会まで4期連続で甲子園に出場し、最後の選手権大会では奥川の力投もあり、準優勝に輝きました。

2019年のドラフト会議では、読売ジャイアンツ、阪神タイガース、東京ヤクルトスワローズの3球団による1位指名を受け、スワローズが交渉権を獲得し、入団します。

ルーキーシーズンはじっくりと2軍で鍛えられ、シーズン最終盤の11月になってプロ入り初登板初先発をしましたが、2回5失点で黒星スタートとなりました。

2021年はシーズン当初より、先発しては1軍登録と抹消を繰り返すという10日間隔のローテーションで挑み、4月8日にプロ初勝利をつかみ取ると、一端はプロの壁にぶちあたり打ち込まれましたが、交流戦くらいから徐々に調子を上げ、チームトップとなる9勝をあげて、スワローズのリーグ優勝に貢献。クライマックスシリーズではジャイアンツを相手に98球でシリーズ最年少完封を飾ってシリーズMVPに輝き、日本シリーズでも大事な初戦を任され、日本のエースとも言うべき山本由伸と投げ合い、互角の投球を見せました。

2021年シーズン終了まで、プロ2年間で9勝、防御率3.62。

まだ20代になったばかりの若さを考えると、この先どこまで活躍するのか、本当に楽しみな投手です。

 

私が選ぶ、奥川恭伸の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「不安は大きいです。いつも、大きいです」

高校3年生の夏、甲子園での決勝戦の前にインタビューで答えた言葉です。結果は準優勝でしたが、5試合で41.1イニング、512球を投げています。なんと1イニングあたり約12球という少なさです。与四球はわずかに「5」。高校生の頃から、すでに抜群のコントロールを誇っていたのがわかります。

2021年シーズン、100イニング以上投球した投手の中で、1イニングあたりの投球数がもっとも少なかったのは奥川で1イニングあたり14.47球です。2位が加藤貴之で14.62球、3位が田中将大で14.85球となっており、ベテラン達を上回る安定感です。

準優勝した夏の甲子園の3回戦、智辯和歌山高校との戦いは延長14回まで及び、奥川は165球の熱投をみせました。23三振を奪いながらも1回あたりわずかに11.78球というのは驚くべき制球力です。間違いなくそれが彼の不安を乗り越える武器になったのでしょう。

途中で足がつりそうになった奥川は、智辯和歌山高校の黒川史陽主将から熱中症防止用に漢方薬の錠剤をもらったそうですが、実はその薬は中谷仁監督が藤川球児から差し入れとしてもらったものでした。まさに野球界の偉大な先輩から後輩へと、何かがつながれたような気がします。

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【名言語録その2】

「ちょっと物足りないぐらいが、ちょうどいいかなと思います」

日本では通常、先発投手ローテーションは中6日が普通です。しかし奥川の起用法はほぼ中10日というベテラン投手のような間隔でした。しかも高津臣吾監督は1試合あたりの投球数を80球ほどに制限していました。

それについて高津監督は「過保護って言えば過保護ですね」と笑ながらも「ただこれは来年以降、中6日できちんと1年間投げられるように、5年後、10年後に真のエースになっているように、そのための段階を踏んでいる」のだそうです。

平成以降、高校卒のルーキーで10勝以上した投手は松坂大輔、田中将大、藤浪晋太郎とわずかに3人だけです。高校、大学、プロ、メジャーと徐々にステップアップした経験を持つ高津監督と、プロ入りすぐに登板過多で故障した経験を持つ伊藤智仁コーチだけに、大事に育てようという気持ちも強いのでしょう。

真夏の甲子園で165球を投げた奥川も、「例えば、自分の野球人生が20年あるのに、ここで無理をしてしまうことで短くなってしまうかもしれないと考えられるようになりました」と話しています。ここでも先達からの学びを得ているなと感じます。

 

【名言語録その3】

「暗いチームに勝利の女神はきてくれないかな、と」

緊張はしても、暗い顔は見せない奥川。高校生の頃から読書好きで知られ、自己啓発書やビジネス書など、なかなか野球選手は読まないような本も読んでいるようです。

また栄養を考えてキャンプでの食事は毎朝同じものを食べ、白米にみそ汁、卵料理に、サラダチキン、ブロッコリー、トマトは同じ皿に盛り付け、ホウレンソウのおひたしは2皿、そしてフルーツヨーグルトだったそうです。

更にグローブフェチで、他の選手のグローブを借りたり、あるいは選手がいない間に手にしてみたりして、にやにやしているのだとか。

入団会見の際に田中将大を目標の選手にあげた奥川。田中の日本球界復帰により2022年シーズンにはふたりの投げ合いが見られるかもしれません。勝っても負けてもきっと彼ならば成長する糧に変えてしまうことでしょう。

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名言からの学び

・長所が不安を消す

・人にはそれぞれ成長の段階がある

・先達から受け継がれるものを大事にする

 

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