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栗林良吏の凄さが分かる名言・語録集!天才投手の伝説エピソードから努力論まで

2019年シーズンの開幕戦、先発した日本人投手は菅野智之や千賀滉大、岸孝之ら11人。驚くのはこの11人すべてが、中学時代は軟式野球をやっていたことです。野手でも柳田悠岐、青木宣親、丸佳浩、近藤健介など、多くの軟式出身者がプロでも活躍しています。東京五輪で日本の金メダル獲得に大きく貢献した守護神、栗林良吏もそのひとりです。

子どもの頃から注目されるエリート選手は、ほとんどが硬式ボールを使うリトルリーグやリトルシニアリーグの出身であり、中学で軟式をやっていた選手は、大学時代に開花する遅咲きの選手が多いようです。

栗林も大学、そして社会人を経由して、24歳でのプロ入りでしたが、1年目から広島カープの抑えとして、救援失敗なしという完璧な投球を見せ、東京オリンピックでも抑えに抜擢され、金メダル獲得に貢献しました。

今回は侍ジャパンのクローザーである栗林良吏の凄さが分かる名言や語録を紐解き、天才投手の伝説エピソードから努力論にまで迫ります。

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栗林良吏について

まずは栗林良吏の経歴を追ってみます。

1996年7月9日生まれ。愛知県海部郡(現愛西市)出身。小学生の時に軟式野球を始め、高校は愛知黎明高校に入学し、4番エースとして投打に活躍します。卒業後は名城大学に進学。元中日ドラゴンズの山内壮馬コーチの指導もあり、リーグ戦通算32勝、ノーヒットノーランも記録し、大学日本代表にも選出されます。しかし目指していたドラフト2位以内の指名はなく、トヨタ自動車に入社しました。そして社会人野球でも目覚ましい活躍を見せ、2020年のドラフト会議で広島東洋カープの1位指名を受け、入団します。

ルーキーイヤーから抑え投手に抜擢され、開幕から22試合連続無失点とし、新人の日本記録となる23試合連続まで伸ばします。またプロ野球史上2位となる20試合連続セーブ、新人シーズン最多タイとなる37セーブを記録し、一度もセーブ失敗をすることなくシーズンを終え、最優秀新人選手賞を受賞しました。

また東京オリンピックの日本代表にも選出され、侍ジャパンの守護神として2勝3セーブをあげ、日本の金メダル獲得の原動力となりました。

2021年シーズン終了時点で、日本プロ野球通算1年、37セーブ、防御率0.86。最優秀新人選手賞。

2022年シーズンも、カープの守護神として見事な活躍を見せています。

 

私が選ぶ、栗林良吏の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「マイナス思考です」

2021年、新人王に輝いただけではなく、新人投手最多タイとなるセーブ数を記録し、しかもセーブシチュエーションでのは失敗なし。更に東京オリンピックでも金メダルに貢献した栗林。もっと自信満々でも良い筈ですが、本人は至って慎重です。

どんなに良い結果を出していても不安を感じてしまうので、常に最悪の結果を予想して、そうならない行動をとるそうで、たとえば「1点差の場合、ホームラン以外はとりあえずOKと思ってマウンドに上がる」のだそうです。

そのようなマイナス思考、あるいはネガティブシンキングというと、何となく良くないものと見られがちです。しかしこの栗林の思考法はリスクマネージメントと言い換えることができます。つまり「最悪の結果にならないための思考法」であり、まさにリリーバーとして逃げ切るためには有効な考え方です。

リスクマネージメントのできるマイナス思考の栗林だからこそ、打たれることや点を取られることを意識するのではなく、その先にある勝利を見据えた投球で、セーブシチュエーションを逃さなかったのでしょう。

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【名言語録その2】

「準備上手は仕事上手という言葉があるように、準備は野球に限らず大事なこと」

ルーキーイヤーのキャンプから、自分のペースを守り、自分が納得できる準備を徹底した栗林。
彼曰く「緊張するタイプ」のため、「ブルペンで投げたままでマウンドに行くと、疲れ切ってしまう」のだそうです。そのため肩を作ったら、一度落ち着いて、休憩をとってからマウンドに上るというルーティンを守っています。

またナイトゲームでは開始8時間前に球場に入りし、アーリーワークを欠かさず行い、全体練習もこなします。試合が始まると、試合中盤にストレッチを始め、8回に強度を高め、一息ついてからマウンドに上り、ウォーミングアップは15球というのも、決まったルーティンです。

身体的にきついポジションであるクローザーだけに、マッサージなどで体を休めることに主眼をおき、あまり負荷のかかるアーリーワークなどはしない投手も多い中、栗林は必要な準備として、それを惰りません。

座右の銘は「謙虚」だという栗林。グラブの内側にはその「謙虚」という言葉と共に、奥さんである沙耶さんの名前にちなんだ「38」という刺繡をしています。

「自分のためじゃないというか、一緒に戦っているという思いです」

大学4年の時、ドラフト上位で指名されると見られていましたが、まさかの指名漏れとなり、社会人を経験した苦労人だけに、万全の準備は覚悟の表れでもあるのだと思います。

 

【名言語録その3】

「自分のためにやってきた野球が、社会人になってお金をもらってやるようになった時、会社のため、チームのための野球を考えるようになった。今はプロに入ってお給料をもらって野球をやらせてもらっている。特に広島カープはファンあっての球団。球場に来てくださった方々やテレビで見てくださっている方々のために頑張ろうと思ってやっている。自分の結果どうこうより、ファンのためにと、練習からできている。それが結果的に、精神的な強さに変わっているのかなと思います」

大学生の時、ドラフト指名から漏れ、トヨタに入社した栗林。社会人でも活躍し、再びプロ注目の投手となります。ある時、スカウトが見守る中、納得のいく投球ができなかった栗林は、ダメだというように首を振り、思わずため息をつきました。それを見た藤原航平監督は次のように諭します。

「評価するのは他人で、自分ではコントールできない。いい球がいかない時はある。一球一球に一喜一憂するのではなく、自分自身でコントロールできることに集中した方がいいんじゃないか。都市対抗野球の決勝でも、プロの試合でも、マイナスの感情を表情や仕草に出しても良いことは何もない」

そこから試合中はもちろん、練習でも栗林は変わったそうです。藤原監督曰く「人の意見に耳を傾けて、試してみてからいいと思ったものを取り入れる素直さは、栗林の良さ」です。

コーチ兼任で元プロの捕手だった細山田武史に、プロでお前のスライダーは通用しないから、カーブを磨いた方がいいとアドバイスされると、スライダーを捨て、落差の大きなカーブに磨きをかけ、自分の武器としました。

プロの世界では、まったく誰のアドバイスも聞かないとか、逆にコーチやOBの指導を何でも受け入れすぎるとか、才能を持ちながらも、極端なアプローチで開花できずに終わった選手もいます。しかし栗林はマイナス思考という名のリスクマネージメント力で、聞く耳を持ちながら、自分に必要なアドバイスを生かしてきたのです。

 

名言からの学び

・ネガティブシンキングはリスクマネージメントにつながる思考法である

・準備は結果を出すための覚悟の表れでもある

・才能を開花さらるには、必要なことを受け入れる度量と不要なものを切り捨てる勇気がいる

 

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