プロ野球ではCS前日までに各球団から第一次戦力外選手の発表があり、毎年セパ合わせて80名近くの選手が戦力外、自由契約などの非情な宣告がなされます。

また、第二次戦力外通告も始まり、次々と各球団から発表されています。中には、そのまま移籍を模索している選手もいますが、既にトライアウト受験に向けて練習を始めている選手も数多く見られます。

ですが、トライアウトを通過し合格するのはほんの一握りです。現在のトライアウトは2001年から行われていますが、ここでトライアウトの歴代合格者のまとめ、そしてその後の合格者の歩みを追ってみましたので、一緒に確認していきましょう。

険しい道のり！トライアウト歴代合格者（成功者）まとめ一覧！

まず、ここで歴代のトライアウト合格者を一覧表でまとめましたので見てみることにしましょう。

毎年、平均60人前後がトライアウトを受けています。その中でも再度NPBのユニフォームを着られる合格者は本当に数少ないことが分かります。

トライアウトの合格できる確率は？歴代成功率の低さから考える厳しい現状について【プロ野球】

また合格者の年齢ですが、まだ20代ちょっとの選手から、30代半ばから後半にかけてなど幅広く、どの選手にもプロ野球を続けたいという意欲が見て取れますね。

トライアウトの実施が2日間から1日だけになった2015年からは、また厳しい合格率になっていると思われます。また、トライアウト後に球団の入団テストを受けて合格したらという条件がつく場合もあり、様々です。

更に合格者のその後を見てみると、NPBに現役復帰出来なくとも、独立リーグで活躍していたり、また後年になってNPBチームのコーチとして指導にあたっている合格者が沢山いるのは意外なところといえます。

トライアウト合格者のその後の活躍は？

トライアウトで見事合格し、その後もあまり活躍出来ず再び翌年かまたほどなく戦力外通告になる選手が多い中、また1軍の試合に出場を果たしている選手もいます。

ここではトライアウト合格者の中から、その後が気になる注目選手をご紹介することにします。

森岡良介（中日→ヤクルト）

2016年、惜しまれながら引退した森岡選手。彼は、高校時代4度甲子園に出場、そして中日に2002年ドラフト1位指名を受けました。

【中日】ドラフト１位指名の歴代選手一覧！その後の成績や活躍は？

ですが、ドラフト1位の選手が必ずしも花咲くとは限らないもので、彼もまた6年後中日から戦力外通告を受け、トライアウトを経てヤクルトに入団。

ヤクルトでは、8年間の在籍でうち3年間100試合以上に出場し、ヤクルトの2015年優勝にも大きく貢献、また選手会長にも一度就任するなど、新天地で輝きを得た選手のひとりです。

トライアウトの合格者で現役引退後はコーチ経歴のある人も多いですが、森岡選手もその中の一人で現在はヤクルトでコーチ補佐として後輩の指導にあたっています。

工藤隆人（ロッテ→中日）

工藤選手は、2013年のトライアウト参加者です。2004年に日ハムにドラフト指名されてプロ野球の世界に入った工藤選手の道のりは平坦ではありませんでした。

その後、巨人、ロッテと移籍し2013年に戦力外となり、トライアウトを受験。丁度当時外野補強を進めていた当時の中日GMを務めていた落合氏の目に止まり、入団テストを受けて中日に合格。2017年も1軍で主に守備固めとして試合に出場しています。

八木智哉（オリックス→中日）

八木選手は今季中日を戦力外になりましたが、3年前のトライアウトで中日に入団、1年目、2年目と中日の台所を支えたひとりとなりました。

彼も苦労人で、2005年に日本ハムから指名を受けて以来、オリックスに移籍、その後自由契約となり、トライアウトを受け中日に入団しました。中日時代は広島キラーとも呼ばれるほど、対広島戦に強いと言われていました。

子煩悩で、5人のお子さんがいらっしゃいます。そんな八木選手は2度目のトライアウトを検討中とか。まだ33歳、老け込む年ではありませんので、ファンとしては再度頑張って欲しいですよね。

森越祐人（中日→阪神）

ここ近年で、トライアウトからの人生を変えているのは森越選手と言ってもいいのではないでしょうか。

森越選手は2010年から4年間中日に在籍しましたが、花開くことなく2014年に戦力外通告を受け、トライアウトに参加。時期的に、阪神で鳥谷選手のメジャーFA問題もあったためか、内野手が手薄になると見越して阪神が契約しました。

昨年までは二軍のレギュラーで頑張っていた森越選手ですが、今季は他の若手に負けじと、1軍への切符をつかみ、守備や打席の機会も多くなっています。少しでも長くプレーできるよう、応援したくなりますね。

まとめ

・トライアウトの合格者は参加者数に比べて少なく、またNPBで活躍する選手は少ない。

・トライアウト合格者の殆どが今もNPBに何らかの形で関わっている選手は多い。

・トライアウトの合格者の年齢は20代前半から30代後半と幅広くなっている。

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