マイク・トラウトの凄さが分かる名言・語録集!天才バッターにして人格者の伝説エピソードから努力論まで
2023/06/25
メジャーリーグ史上最年少で打率3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーを達成し、同じく最年少で200本塁打、200盗塁を記録。走攻守すべてにおいて高いレベルのプレイを見せつけ、MVPを3度も受賞し、いずれ野球殿堂入りが確実視されているスーパースターがマイク・トラウトです。
2023年のWBCでアメリカチームのキャプテンを務め、日本との決勝戦では最後の打者として、所属するロサンジェルス・エンジェルスでチームメイトの大谷翔平と対決し、大谷の強烈な「スイーパー」に空振り三振。劇的な幕切れのグットルーザーとして、世界に野球の面白さを伝えてくれました。
かつてフォーブス誌のランキングで、野球界で最高収入に輝いたこともあるスーパースターのトラウト。そんな有名人の中にはひと癖ある変人やトラブルメイカーも少なからず存在しますが、トラウトはとても家族思いで、謙虚な人柄で知られ、一流プレーヤーとしてだけでなく、優れた人格者としても尊敬されています。
今回はメジャーリーグを代表するスーパースター、マイク・トラウトの凄さが分かる名言や語録を紐解き、天才バッターにして人格者の伝説エピソードから努力論にまで迫ります。
マイク・トラウトについて
まずはマイク・トラウトの経歴を追ってみます。
1991年8月7日生まれ、アメリカ合衆国ニュージャージー州バインランド出身。本名はマイケル・ネルソン・トラウト。セルビア系、チェコ系、イングランド系、アイルランド系、ドイツ系という多様なルーツを持ち、父親は元マイナーリーガーで、後に教師。ミルビル高校時代はバスケットボール選手としても活躍し、野球では主に遊撃手として活躍しますが、投手としてノーヒットノーランを達成したり、外野手としてもプレーしました。
2009年のドラフトではロサンジェルス・エンジェルス・オブ・アナハイム(現ロサンジェルス・エンジェルス)から1巡目指名を受けて入団。2010年はマイナーリーグで過ごしますが、2011年7月に19歳11ヶ月でメジャーリーグデビューを果たし、シーズン5本塁打を記録します。2012年には序盤から打ちまくり、アメリカンリーグ最年少でオールスターゲームに選出され、最終的に打率3割、30本塁打、30盗塁以上となるトリプルスリーを史上最年少で達成。盗塁王と新人王も獲得します。
その後、2013年にはリーグ最年少となるサイクル安打を記録。2014年は打点王を獲得。リーグMVP、ハンク・アーロン賞を受賞。2015年は史上最年少で通算100本塁打100盗塁を達成。2016年に再びリーグMVP、2019年には史上最年少での通算200本塁打200盗塁を達成し、2度目となるハンク・アーロン賞、3度目となるMVPを獲得。2020年には通算300本塁打を達成するなど、輝かしい実績を残し続けています。
2022年シーズン終了まで、メジャーリーグ通算12年間、1543安打、350本塁打、204盗塁、打率.303。MVP3回、打点王1回、盗塁王1回、新人王、ハンク・アーロン賞2回、シルバースラッガー賞9回。リーグ最年少でのサイクル安打、メジャーリーグ史上最年少でのトリプルスリー及び通算200本塁打200盗塁。
2023年のWBCではアメリカ代表のキャプテンとして活躍し、準優勝に輝きましたが、優勝した日本代表でチームメイトの大谷翔平には、2026年の大会でのリベンジを果たすべく、闘志を燃やしているようです。
私が選ぶ、マイク・トラウトの凄さがわかる名言・語録集
【名言語録その1】
「僕は四球が好きだ。打てるボールがこなければ、スイングするつもりはない」
トラウトの人間性が浮き彫りになる言葉です。打つことを期待される選手の中には、多少ボール気味でも無理に打ちにいく者もいます。しかし野球はうまく出来ていて、ボール球のヒット率は決して高くありません。それよりも次の打者を信じてボールを見極める姿勢は、スーパースターらしくない謙虚さがうかがえます。
成人すれば実家を離れるのが当たり前のアメリカで、トラウトは2度目のMVPをとる2016年まで実家にいました。6年間で1億4450万ドル、1ドル130円換算で187億円を越える収入のスーパースターが、実家で暮らしているというのは驚きの話です。この話にはオチがあり、トラウトが引っ越した広大な土地というのは実家のすぐ近くでした。
オフには設備が整った立派な施設で自主トレーニングを行うのが、普通のメジャーリーガーですが、トラウトは地元で知り合いのトレーナーと行っています。
トラウトは幼い時から「良き人になりなさい」という両親の教えを守り、今も両親の友人には「ミスター」や「ミセス」と敬称つける習慣を守り、良き人という教えを守り続けています。
時にスターは破天荒さを求めがちですが、トラウトは無理にボール球を振りません。謙虚に、そして誠実に、ストライクをスイングするのです。
【名言語録その2】
「あの場所にいるべきだった」
2017年、トラウトはWBCのアメリカ代表候補に選ばれました。しかし2014年に地区優勝を果たしていたエンジェルスも、2015年に3位、2016年に4位とじり貧状態であり、チームの中心選手であるトラウトはシーズンを優先し、代表を辞退しました。それは当時のWBCに対するアメリカ人の関心度と比例しているとも言えます。
ですがこのWBCでアメリカチームが鮮やかな優勝を飾り、それを目の当たりにした人たちの風向きが少し変わりました。ナショナルチームの一員として勝ち取った栄誉に、多くの選手やファンが感銘を受けたのです。トラウトもそのひとりであり、出場を辞退したことについて、後に上記の言葉を吐露しました。
それもあり、2023年のWBCには、トラウトだけではなく、2022年ナショナルリーグのMVPであるポール・ゴールドシュミットや本塁打王3度、打点王2度のノーラン・アレナドの他、ムーキー・ベッツやトレイ・ターナーなど、強力なメンバーが集まりました。
戦前にトラウトは「母国のためにプレーすることを楽しみにしている。僕にとっても、僕の家族にとっても大きな意味のあること。USAを胸につけるなんて素晴らしいこと。とても楽しみだ」と語っていました。
しかしアメリカチームは決勝戦で日本チームに破れ、準優勝。トラウトは最後の打者として、大谷翔平の前に三振に終わりました。そのことについてトラウトは「彼が第1ラウンドを勝ったということ」と話し「我々は戻ってくる。次も出ると、すぐに伝えたよ」と、2026年大会への出場を強く示唆しました。
次もまた決勝で両チームがぶつかることを、日米のファンもトラウト自身も望んでいることでしょう。
【名言語録その3】
「チームには浮き沈みがあるものだ。僕はすべてのプロセスに関わりたい」
近年はなかなかチームとして結果のでないエンジェルスですが、トラウトは2019年にチームと12年で4億2650万ドルの契約延長を決断しました。1ドル130円換算で554億円ですが、トラウトくらいの選手であればワールドシリーズ制覇を狙えるチームからオファーがあったでしょうし、移籍してもおかしくはありません。
しかしトラウトは「別の勝てるチームに移るのは正しくない気がしていた」と話し、上記の言葉を述べました。
移籍の噂が絶えない大谷に対しては「ショウヘイは自分にとって正しいと思う選択をしなければいけない。彼がアナハイムにとどまることが正しいと感じたらそうするべきだし、そうでないと感じるならとどまるように説得する。できる限りのことはするつもりだ」と語っています。そのためにも2023年シーズンは重要なものになるでしょう。
趣味は気象観測で、世界中の気象情報を集められるアプリを愛用しているというトラウト。高校時代には、チーム伝統のホームランダービーで、チームメイトの求めに応じて、本来の右ではなく左打席に立って、それでも優勝したという逸話もあります。
チーム状況がどんなに曇り、荒れたものであっても、またここ数年、ケガに見舞われ、本来の調子ではなくとも、トラウトならやってくれる、そんな気にさせてくれるのも確かです。このまま大谷との「トラウタニ」打線が続くのか、まだわかりませんが、2026年に再び両雄が火花を散らすシーンは期待できそうです。
名言からの学び
・無理に狙いから外れたものに手を出す必要はない
・リベンジのチャンスがあるなら戦うべきである
・何を価値とするかは人によって違う
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