牧秀悟の凄さが分かる名言・語録集!侍JAPANメンバーの伝説エピソードから努力論まで
逆境の時には力強くチームを鼓舞し、好調の時には良い流れを大きなうねりに変えるムードメーカー。スポーツにおいてその存在は軽視できません。球場に足を運ぶことが多いファンならば、ムードメーカーのワンプレーで雰囲気が変わり、観客も含めて球場全体がひとつなるのを味わったことがあると思います。侍JAPANでそんなムードメーカーとして期待されるのが牧秀悟です。
在籍する横浜DeNAベイスターズでは、ソトや佐野恵太、宮崎敏郎といった実績のある強打者が並ぶ中、ルーキーイヤーから勝負強い打撃で主軸として活躍するだけでなく、その明るいキャラクターからムードメーカーとしても欠かせない存在になった牧。
ルーキーでは史上初となるサイクル安打を放ち、長嶋茂雄が持つ新人シーズン二塁打のセリーグ記録を更新し、清原和博以来となる新人3割、20本塁打を記録するなど、プロ野球の歴史に残る活躍を見せ、更には2年目のジンクスをものともせずに好成績を残し、侍JAPANメンバーにも選出されました。
今回は若き強打のムードメーカー牧秀悟の凄さが分かる名言や語録を紐解き、WBC侍JAPANメンバーの伝説エピソードから努力論にまで迫ります。
牧秀悟について
まずは牧秀悟の経歴を追ってみます。
1998年4月21日生まれ、長野県中野市出身。小学1年生から野球を始め、中学時代はリトルシニアチームに在籍、全国大会にも出場しました。松本第一高校では1年生から主軸を打ちます。甲子園には縁がなく、卒業後は中央大学に進学。1年からレギュラーとなり、3年の時には首位打者、MVPを獲得し、日米大学野球選手権で日本代表にも選出されます。2020年のドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから2巡目指名を受け、入団します。
ルーキーイヤーは開幕戦3番でデビュー。2試合目で初安打を放つと、その後もコンスタントに打ち続け、8月25日には新人初、そして令和初となるサイクル安打を記録。10月には長嶋茂雄の持つ新人シーズン二塁打記録を塗り替え、更には5打席連続二塁打というプロ野球記録も達成。シーズンを通して活躍し、清原和博以来となる新人3割、20本塁打を記録し、球団初の新人3割打者にもなりました。
2022年は開幕から4番打者を務め、コロナウイルス感染などで欠場はありましたが、球団初となる新人から2年連続20本塁打を記録し、オールスターにも選出。ベストナインにも輝きました。そして2023年のWBC侍JAPANメンバーに選ばれます。
2022年シーズン終了まで、プロ通算2年間で301安打、46本塁打、打率.302。ベストナイン1回。
今後も日本を代表する右の中距離ヒッターとして、味方には頼もしく、敵には怖い存在になることでしょう。
私が選ぶ、牧秀悟の凄さがわかる名言・語録集
【名言語録その1】
「ハマのムードメーカーと呼ばれたい」
入団記者会見での言葉です。ルーキーイヤーの活躍はすさまじく、強打の右打者ということもあって、多くの他球団ファンがドラフト2巡目なら贔屓チームに欲しかったと思うものでした。そんな主軸としてチームを引っ張るだけでなく、公言通りムードメーカーとしても活躍しています。
雨で試合が中止になった際には、チアガールと共にダンスを踊ったり、球団の公式Twitterでもダンスをみせるなど、ファンサービスを当たり前のように披露していますし、マンガ「スラムダンク」に登場する同姓の牧紳一にあやかって、登場曲は同タイトルのアニメで使われた曲を使って盛り上げています。
更に試合前の声出しや試合中の声かけ、自らのプレイ、インタビューでの受け答えなど、さまざまなシーンで目立っている牧ですが、大学時代の同期生によれば、牧は「凄くポジティブ」で「元気づけられるというか、まあいいかという気持ちになるくらい、一緒にいて楽しい」と感じさせてくれるそうです。
しかし意外なことに「自分はオフの日に外に出るタイプじゃない」そうで、オフはYouTubeをみたりしてまったりとしているとか。そのギャップもまた牧の魅力なのかもしれません。
【名言語録その2】
「ベストの選択を常に考えていますね」
ルーキーイヤーから見事な活躍を見せた牧。ベイスターズには宮崎敏郎や内川聖一といった手本となる優れた右打者がおり、牧にとっては最高の環境だったと言えます。
「宮崎さんには、何を意識してバッティングしているんですかと聞いたら、力を入れない、どんなボールであっても力んだらダメになる、と言われました。僕も全身に力が入ってしまうと調子が悪くなるのですごく参考になっています」
その宮崎は牧について「体は強いし技術があるのもわかる」と言い、「ピッチャーを上回るような、人とは違うメンタルの強さ」があると話しています。
そのメンタルの強さは、清原以来の新人3割20本塁打の記録がかかるシーズン終盤でも生かされました。規定打席を越えれば打率をキープするため、シーズン終盤は欠場するというケースもあります。プロにとって記録はひとつの証であり勲章です。それを残すために数試合の欠場は優勝争いでもしていない限り、許されてもいいように思います。
しかし牧は「休んで3割をキープしたい思いはまったくなかった」そうです。
「ずっと使ってもらっていたのに、自分の記録のことだけで他の人に出てもらうなんて失礼ですから。むしろ1年の最後まで試合に出て、結果がどうなるのか知りたかったです」
その結果は2年目に生かされました。多くのプロ選手が陥るいわゆる「2年めのジンクス」も牧には無縁でした。「1年通して試合に出してもらえたことで、思い切って打つ場面とじっくり見極める場面を分けて考えられるようになった」ことが大きな力となりました。それはまさに牧にとって「ベストな選択」をした結果だったのだと思います。
【名言語録その3】
「目の前で優勝されている悔しさはありますので、来年こそ逆の立場で優勝したいという気持ちはまたひとつ芽生えてきたと思います」
2021年そして2022年と、2年連続セリーグ優勝を果たしたのは東京ヤクルトスワローズですが、優勝を決めた試合は2年続けてベイスターズ戦でした。牧はプロ入りして連続で胴上げを目の前で見せつけられているわけです。
1年目は「目の前で優勝されたことのほうが悔しくて。いつかは自分たちも、絶対にこうやって優勝の喜びを味わいたいと思いました」と話していますが、「いつか」は翌年「来年こそ」に変わりました。ベイスターズのシーズン成績も牧の活躍もあり、最下位から2位となって、充分に優勝を狙える戦力が整っています。
「本当に泥臭くいきたいです」と2022年のキャンプでは守備の名手である大和に教えを乞い、コロナウイルスの罹患もあって2軍キャンプからスタートした牧ですが、ダッシュ練習の後は自らトンボを持って、丁寧にグラウンドをならす姿が見られました。2023年のキャンプでは「悪い形で打つと飛ばない」からと、20キロもあるベストを着用してロングティーを行いました。
そんな泥臭い積み重ねが実を結び、所属チームより先に日本代表として優勝を手にするかもしれません。
名言からの学び
・ムード作りが流れを変える
・ベストな選択を選び取るのも才能である
・泥臭く課題と向き合うことが成長の糧となる
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