藤田一也の凄さが分かる名言・語録集!ハマの牛若丸の伝説エピソードから人生論まで

その華麗で堅実な守備力から「球界の牛若丸」「今牛若丸」と呼ばれたのは、1950年代から60年代にかけて阪神タイガースで遊撃手として活躍し、惜しくも2025年に亡くなった吉田義男です。入団会見でその伝説を引用し、「横浜の牛若丸と言われたい」と語り、応援歌にも「ハマの牛若丸」と歌われたのが藤田一也です。
絶妙なポジショニングとグラブさばきを見せ二塁手、遊撃手、三塁手として華麗な守備を見せた藤田。二塁手としてレギュラーを獲得した東北楽天ゴールデンイーグルス時代には3度のゴールデングラブ賞を取りました。
入団し、引退した横浜DeNaベイスターズはもちろん、イーグルスでもチームメイトやファンに愛され、いぶし銀ぶりを見せてくれた人気者でもありました。
今回は横浜だけでなく東北の牛若丸でもある藤田一也の凄さが分かる名言や語録を紐解き、その伝説エピソードから人生論にまで迫ります。
藤田一也について
まずは藤田一也の経歴について追ってみます。
1982年7月3日生まれ、徳島県鳴門市出身。鳴門第一高校(現鳴門渦潮高校)を卒業後、近畿大学へ進学。関西リーグで首位打者2回、ベストナイン4回、また当時のシーズン最多安打も記録し、2004年のドラフト会議で横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)にドラフト4位指名を受けて入団。
ルーキーイヤーから1軍出場を果たし、初安打初打点を記録。翌2006年から二塁手や遊撃手として起用され、自慢の守備力はもちろん、犠打や三振の少ない打撃でチームに貢献しますが、仁志敏久や石川雄洋、ホセ・カスティーヨ、渡辺直人らとポジション争いをし、なかなかレギュラー定着とはいきませんでした。
2012年6月にトレードで東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍。すぐに二塁手としてレギュラーを獲得。2013年には副キャプテンとなり、初の規定打席に到達し、ベストナインとゴールデングラブ賞を受賞。チーム初のリーグ優勝と日本一に大きく貢献します。翌2014年には選手会長に就任。2年連続でベストナインとゴールデングラブ賞を獲得します。その後は怪我にも悩まされながら、2016年に3度目のゴールデングラブ賞を受賞。しかし度重なる怪我やチームの若返りなどもあり徐々に出場試合数を減らし、2021年オフに戦力外となり、古巣ベイスターズに復帰が決まります。
2022、23年とベテランらしいいぶし銀の活躍を見せた後、2023年シーズン限りで引退。
日本プロ野球通算19年間で、1034安打、24本塁打、37盗塁、打率.268。ベストナイン2回、ゴールデングラブ賞3回。
引退後はベイスターズのコーチとして後進の指導に当たっています。
私が選ぶ、藤田一也の凄さがわかる名言・語録集
【名言語録その1】
「一軍に残ってレギュラーになるためには誰にも負けない武器を準備しなければいけない」
藤田がベイスターズ入りを熱望したのは、大学時代にずっと彼を見てくれていた宮本好宣スカウトがいたからです。宮本は藤田が大学2年生の頃から、台風の日でも姿を見せ、4年生の時には試合も練習もすべてを見に来たそうです。
「そういう人柄のスカウトがいる球団は、すごくいいチームだなと思った」
藤田はベイスターズ入りを熱望し、それが叶うと「このチームで強くなりたい」と思いました。自分が戦力になるために磨いたのが守備力です。取り組んだのは早出して、ひたすらノックを受けることでした。彼はそれをイーグルスに移籍してからも続け、守備力を高め続けました。
それについて「目標を作り、継続することの大切さ」だと藤田は語っています。40歳を過ぎてもプレーできたのは「当時の貯金」だと実感したそうです。
しかしベイスターズではなかなかレギュラーを取れず、「正直出したくはない」というフロント側の苦渋の決断があり、藤田はイーグルスへトレードとなりました。
【名言語録その2】
「僕はあまり目立ちたくない性格なんですけど、やっぱりクセになるんですよ」
イーグルスに移籍し、セカンドのレギュラーを獲得した藤田。星野仙一監督からの信頼は厚く、2013年の日本シリーズでは、左足ふくらはぎに死球を受けて途中で退き、車椅子で移動するほどでしたが星野に「いけるか」と聞かれ、頷きました。
その少し前、西武ドームで食事をしていた藤田の横に、星野が座ると「一也のおかげやな」と声をかけられたそうです。
「ファンの歓声って言葉にしづらいんですけど不思議なんですよ。楽天でリーグ優勝と日本一になったとき、打席に入って大歓声を浴びるたびに、何とも言えない感情が湧き上がったんです。言い方は難しいんですけど、クセになるというか、あの歓声をまた浴びたい、あの中でプレーしたいって気持ちが忘れられなくなるんですよ」
そしてイーグルスを自由契約になった後、コーチ就任の要請を断り、「ハマの牛若丸」藤田は再び横浜の地に戻ることを選びました。
「ハマスタの歓声って12球団で一番グラウンドに響くんですよ。ビジターの僕にも鳥肌の立つような声援を送ってくれました。ここをホームとしてプレーできる選手たちは、ファンの後押しでいつも以上の力を発揮することができるんじゃないかって思いましたね」
【名言語録その3】
「サインくださいなんて、いつまでも言うてもらえない。俺たちは現役をやめたらただの人や。ファンに応えるのがプロ野球選手や。当たり前やないぞ」
「自分の持ち味である守備で思うようなプレーができなくなった」と引退会見で語った藤田。しかし藤田の影響力はベイスターズはもちろんイーグルスにも強く残されました。
引退式のVTRに登場した嶋基宏は、イーグルス時代にファンからのサインのお願いを断った際、藤田に言われたと上記の言葉を語りました。
指導者としての藤田は「レギュラーになるチャンスは誰にでもある」と話します。自分よりも身体能力や野球技術に優れた選手をたくさん目にしてきたそうです。
「どうすれば上達できるのかを自分の中で考えて、実践してきました。5時間の練習も、考えてやることができれば7時間の濃さや価値になる可能性があります」
「今やらなければ本当にもったいない。若い選手からしたらチャンスしかないんだから、今やるしかないんですよ」
プロである価値を知り、プロの世界で生き抜くことを知る藤田に学ぶ選手たちは、自分がいかに恵まれた環境にいるかを感じることでしょう。
名言からの学び
・スタートを切るべき場所は大事である
・大舞台が人を大きく強くする
・能力差よりも環境が大事である
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