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浅村栄斗の凄さが分かる名言・語録集!天才ホームランバッターの伝説エピソードから努力論まで

皆に期待され、期待通りの結果を出す。言葉にするのは簡単ですが、実行するのは簡単なことではありません。期待が重圧となり、こんな筈ではなかったという結果に終わることの方が、普通は多いだろうと思います。プロ野球の世界でもFA移籍が可能となってから、多くの選手が期待されて新チームに移籍するようになりましたが、移籍後も変わらずに獅子奮迅の活躍を見せ、鷲を更に高みへと羽ばたかせているのが浅村栄斗です。

西武ライオンズ時代には走攻守が揃った勝負強い打者として、東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍後は試合を決める一打を放つ主砲として期待され、見事な結果を出し続けている浅村。その存在感は年々増しており、国際大会では日本代表としても活躍が期待されています。

2020年シーズン開幕時には29歳とまだ若いこともあり、通算2000本安打は充分に狙えますし、打点王を2度獲得し、シーズン最高打率も.317を記録、そして2019年には自己最多となる33本塁打を放っていることからして、3冠王の可能性も秘めています。

今回はFA移籍後も成長を続ける浅村栄斗の凄さが分かる名言や語録を紐解き、天才ホームランバッターの伝説エピソードから努力論にまで迫ります。

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浅村栄斗について

まずは浅村栄斗の経歴を追ってみます。

1990年11月12日生まれ、大阪府大阪市出身。兄が大阪桐蔭高校の野球部卒業生だったため、父親が監督に推薦するかたちで入学。3年の夏の選手権大会で甲子園に出場し、2本の本塁打を放ち、全国制覇に貢献。好守と強打で注目を集め、2008年のドラフト3位で埼玉西武ライオンズが指名。入団します。

2年目の2010年、1軍に昇格し、初安打と初本塁打を記録。2011年に開幕スタメン入りを果たし、レギュラーとして定着しますが、守備位置は決まらず、1塁、2塁、3塁、外野とさまざまなポジションを守りました。2012年には1番打者として活躍しますが、2013年は4番打者もつとめ、平成生まれで初の打点王を獲得。2014年に2塁手に固定され、主軸として奮闘し、2015年はプレミア12日本代表候補にも選ばれます。

2016年、3割、20本塁打を放ち、ベストナインに選出され、2017年にキャプテン就任。通算100本塁打と、平成生まれ初の通算1000本安打を達成します。2018年、3割、30本塁打を記録し、2度目の打点王を獲得。チームをリーグ制覇に導きます。

2018年オフにFA権を行使し、東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍。2019年、自己最多となる33本塁打を放ち、通算150本塁打も記録します。

2019年シーズン終了まで、プロ通算11年で1317安打、180本塁打、69盗塁、打率.285。打点王2回、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞2回。

FA移籍により活躍の場を変えた浅村ですが、より一層磨かれた勝負強さと豪快なホームランで、東北のファンを魅了しています。

 

私が選ぶ、浅村栄斗の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「能力だけで打ち続けられる選手なんていないですよ。いたとしても本当に一握りなんで。相手が自分を丸裸にしてくる以上は、こっちもそれをしないといけない」

ライオンズでの浅村は若い頃には1番を打ち、やがて3番を中心に主軸に座りましたが、強打のチームだけに、大砲の中村剛也、山川穂高の他にも、森友哉や外崎修汰など、ホームランが打てる選手がそろっていました。

しかしイーグルスに移籍すると、長打力のある打者が少ないため、浅村は一発を狙わなければならないシーンが増え、2019年シーズンは自己最多の33本塁打を放った一方で、リーグ最多となる162三振を喫しました。とはいえ右打者には不利な風が吹きやすい楽天生命パーク宮城だけに、33本の本塁打は山崎武司が記録した2007年の43本、2009年の39本に次ぐ、チーム歴代3位の記録です。

2020年シーズンがスタートすると、浅村は更なる進化を見せます。10号本塁打を両リーグ最速で記録しましたが、10本のうち9本までがその打席のファーストスイングでスタンドインさせています。つまり一振りで勝負を決めているのです。

もしファーストストライクを積極的に振りに行っていっているなら空振りやファールも増えるし、相手チームも警戒し、そう何度もやられはしないでしょう。また失投を逃さず打ったというのであれば、そのほとんどがファーストスイングになる筈はありません。ここまでの高確率ということは、球種やコースなどを予測し、その球が来るのをじっと待って、狙い打ちしているということです。

相手の攻めを読んだ打撃をしているというのは、2019年に放った33本の本塁打のうち、11本が古巣のライオンズ相手だったことを考えると、投手や捕手の傾向を読んで、狙いっていたからでしょう。少なくとも相性や意地といった精神論よりも説得力があると思います。

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【名言語録その2】

「カズさん自身も海外を含めた移籍を数多く経験されていて『それがすべてプラスになった』と。『移籍しないと分からない部分もある』とも言われて。自分がプロの世界でやっている以上、いろいろなことを経験したいと思って毎年プレーしてきましたから、これらの言葉は本当に胸に響きましたね」

ちなみに「カズさん」というのは、イーグルスのGMである石井一久のことです。その石井もまたFA移籍を経験しています。

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メジャーへのFA移籍は拍手で送り出されることが多いのに、国内FA移籍となると、いまだに抵抗感を抱いているファンがいるようです。そもそも1975年までは「10年選手制度」があり、10年以上所属した選手は自由に移籍する権利や、トレードを拒否する権利まで与えられていた時代がありました。400勝投手の金田正一は、この権利を行使して国鉄スワローズ(現東京ヤクルトスワローズ)から読売ジャイアンツに移籍しています。選手生命が今よりも短い時代なので、どちらかといえば戦力としての期待より、功労賞というべき権利で、行使者はごく少数でした。

FA制度では1993年の開始以来、すでにのべ120名を越える選手がFA移籍をしています。現在は国内FA権ならば最短7年で取得できるので、浅村のようにベテランというより円熟期の選手の移籍が増えました。とはいえ、いかに選手生命が伸びたとはいえ、選手引退の平均年齢は29歳程であり、FA権を取得することすら叶わずに引退する者も多いわけで、権利を獲得できる選手はプロとして厳しい競争を生き残った者たちです。どんな理由にせよ、彼らの選択にリスペクトすべきです。

浅村は2016年に岸孝之が同じくイーグルスにFA移籍をし、一部のライオンズファンから激しく執拗なバッシングとブーイングを受けたのを間近に見ていたためか、自身の移籍についても「ブーイングは覚悟している」と語っていました。ブーイングがすべて悪いわけではありませんが、形だけメジャーリーグのマネをしても、文化の違いもあるように思います。幸いというべきか、浅村へのブーイングは少なめでした。

いずれにせよプロである以上、毎年変らぬままでいるわけにはいきません。投手のトレンドもスライダー時代があり、フォーク時代があり、ツーシーム時代があり、この頃は再びカーブが注目されはじめています。それに対応するため努力は当たり前ですし、年齢などの体力面や立場によっても変えなければならないものは出てきます。そして自らに劇的に変化を求めるならば、環境を変えてみるのは、重要な選択肢だと思います。

 

【名言語録その3】

「圧倒的な数字を残したい」

2019年シーズン、浅村は自己最多となる本塁打を記録しました。しかし「個人としては悪いシーズンでした。それが分かれただけでもよかったかな、と。今後に必ず生きてくるんでね」と語っています。

2020年の序盤は、不動の4番打者として、まさに「圧倒的な数字」を残しています。ホームランの数はもちろんですが、無類の勝負強さは圧巻です。7月下旬の時点では、両リーグ合わせてもホームランと打点で1位です。

 

「一喜一憂せずに、良いときも悪いときも同じテンションでやっていきたい」

イーグルスでは「釣り部」と「ゴルフ部」に入り、ゴルフのベストスコアは89で、イーグルスの選手はゴルフのレベルが高いと笑い、釣りでは59センチのブラックバスを釣り上げていて、チーム内でトップに位置しているという浅村。チームにも馴染み、若手の手本としても役割を果たしています。

 

「自分はライオンズのキャプテンをやらせてもらった。そんなにしゃべる方ではないし、言葉で引っ張るような選手ではない。自分の背中を見て、ついてきてくれる後輩がいるんだったら、スタイルを変えるつもりはないです」

イーグルスの若い右打者たちは間違いなく、しっかりと浅村の背中を見つめていると思います。そして更には、多くの野球少年たちの目にも刻まれているのではないでしょうか。

 

名言からの学び

・成長には自己分析と相手の分析が必要である。

・環境の変化が自己を変える。

・記録は雄弁である。

 

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