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里崎智也の凄さが分かる名言・語録集!ロッテ正捕手で日本代表捕手の伝説エピソードから努力論まで

元プロ野球選手によるYouTubeチャンネルが人気です。現役時代には話せないぶっちゃけ話や人脈を生かした豪華なゲストなど、プロ野球ファンならば気になる内容がてんこ盛り。楽しい時間を提供してくれます。2024年11月の時点でチャンネル登録者1位はおよそ100万人の上原浩治、2位はおよそ85万人の古田敦也、そして3位はおよそ80万人の里崎智也です。

里崎は2006年に開催された第一回WBCで、日本代表が世界一なった時の正捕手です。この大会は王貞治監督のもと、メジャーリーガーのイチローと大塚晶則を中心として世界一となり、後に上原浩治、松坂大輔、黒田博樹、岩村明憲、西岡剛、川崎宗則、福留孝介、青木宣親など、代表に選出されていた多くの選手がメジャーリーグへと渡る礎となりました。

この世界一をはじめ、所属していた千葉ロッテマリーンズでアジアカップ優勝、日本シリーズ優勝と、世界一、アジア一、日本一を経験している里崎。貴重な打てる捕手としてだけでなく、ファンサービスのために歌を披露したり、歯に衣着せぬトークを炸裂したり、まさにYouTubeで人気になる下地は現役時代からありました。

今回はYouTuberとしても人気であり、ロッテ正捕手で日本代表捕手だった里崎智也の凄さが分かる名言や語録を紐解き、伝説エピソードから努力論にまで迫ります。

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里崎智也について

まずは里崎智也の経歴を追ってみます。

1976年5月20日、徳島県鳴門市生まれ。小学2年生で野球をはじめ、中学時代は軟式野球部に所属。鳴門工業高校(現鳴門渦潮高校)で硬式野球部に入り、卒業後は帝京大学に進学。まずは指名打者として打撃力を見せ、3年の秋にレギュラー捕手の座を得て、リーグ優勝に貢献します。1998年のドラフト会議で千葉ロッテマリーンズから2位指名を受け、入団します。

2000年に1軍初出場を果たし、2003年には打撃力を認められ1軍に定着しました。監督のボビー・バレンタインに認められ、2005年から橋本将との併用でチームの日本一に貢献。この年から6年連続2桁本塁打を記録します。2006年にはゴールデングラブ賞とベストナインに選ばれ、翌年も共に連続受賞します。また2006年の第1回WBCでは大会ベストナインに選出される活躍で、日本チームの世界一に貢献しました。2010年には「史上最大の下剋上」という発言通り、リーグ3位から日本シリーズを制覇。2012年は通算100号本塁打を記録。2014年シーズン限りで引退しました。

日本プロ野球通算16年間で、890安打、108本塁打、打率.256。ベストナイン2回。ゴールデングラブ賞2回。

引退後は2015年にマリーンズのスペシャルアドバイザーに就任(2024年3月まで)。また野球解説者、YouTuberとしても活躍しています。

 

私が選ぶ、里崎智也の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「リードって物差しがないんですよ。リードが大切だって言うでしょ。じゃあ、みんなが100%納得できるだけの定義を答えられるか?となったらできないわけですよ」

日本のプロ野球は他国のリーグと比べて、キャッチャーの役割がより大きく求められているように感じます。それはおそらく野村克也の影響によるものでしょう。ただ忘れがちなのは、野村の理論は絶対ではなく、リードする根拠としての確率を重視したものです。

里崎も考える野球を否定しているわけではありません。たとえば彼は「『初球から振ってくるから注意しよう』。そう言われても具体的に何をすればいいのか?勝負球から入るのか、際どいコースにボール球を投げるのかとか、『お前が初球から振ってくることは知ってるぞ』って精神的プレッシャーを与えられるにはどうしたらいいのか?そういうことを踏まえた上で、『初球から振ってくる』を理解して、リードしないといけないんです」と持論を語っています。

これは『初球から振ってくる』というデータや知識があっても、ただセオリー通りにこの場合はこうというパターンにはめるのではなく、それをどう生かすかは相手打者によって、あるいは投手によって、または試合の状況によっても違うということが言いたいのでしょう。

里崎は当然相手のデータをまとめることはしていました。しかし「僕は失敗しなきゃ成長できないと思っているんで。どんなにデータを頭に詰め込んで、セオリー通りのリードをしてもピッチャーが打たれて負けたら、誰もナイスリードとは行ってくれませんよね」という言葉通り、セオリーに囚われないリードを見せました。

野村はデータによる確率の高いものを生かし、里崎は野村の理論が当たり前になった時代だからこそ、逆にそれを利用したリードをする。それは野球が時代と共に変化した姿だとも言えます。

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【名言語録その2】

「僕なら打つ選手をレギュラーにします」

リードやキャッチングなど、キャッチャーは守備的な部分を重視して起用されることも多いポジションです。しかし里崎は自分ならば「打つ選手をレギュラーに」すると断言します。

「ゲーム終盤のチャンスでキャッチャーに打席が回ってきて代打を出されることって多いじゃないですか。それって『お前はもっと打たないとダメだよ』ってチームから言われているのと同じなんですよ」

「ピッチャーの意見を聞いたらよくわかりますよ。キャッチング、スローイング、ブロックキング。守備の能力に甲乙つけ難かったら、打てる奴を試合に出してほしいって言いますよ。打てる選手が多ければ、自分が勝つ確率が上がるわけじゃないですか。だから最終的に多くの試合に出られる選手っていうのは、打てる人なんです」

これは古くは梨田昌孝と有田修三、そして里崎自身も橋本将と併用されたケースなど、捕手をひとりに固定しない起用方法を取った場合、結局はより打撃力のある方が正捕手の座についていることが証明しています。最近では小林誠司と大城卓三の争いも打力のある大城に軍配が上がってます。

これは必然的とも言える話で、過去に打てる捕手と呼ばれた選手たちは、野村克也に代表されるように、梨田昌孝、木俣達彦、中村武司、古田敦也、城島健司、矢野輝弘、谷繫元信、阿部慎之助、森友哉などのように名を残す選手となっています。

根本的に野球というスポーツは点取りゲームです。たとえ0点に抑えても、得点できなければ勝てません。引き分けのある日本のプロ野球では、勝率に影響するため、負けなければいいという考えもあります。しかしメジャーリーグのように必ず白黒つけるのが本来の形であり、国際試合が増えた現在では、負けないメンタリティより勝つメンタリティが必要だと思います。

【名言語録その3】

「下手くそが寝てて、次の日起きたら大谷翔平になっているなんてことはありません」

引退後は軽妙かつ大胆な発言で、テレビやYouTubeでも活躍している里崎。高校球児へのアドバイスを聞かれても「死ぬほど練習しろ、です」と答えています。その率直な物言いから、言いにくいこともストレートにぶつけてきます。

「一番難しいのは練習したからって結果がでるわけじゃないこと。練習するということは宝くじを買うことと一緒なんですよ。買わなかったら絶対に当らない。それでも10枚より100枚、100枚より1000枚、1000枚より1万枚買ったほうが当る確率は高くなりますよね。もちろん100万枚買ったからって10億円当るとは限らないですけどね」

「そもそもプロになれるのは、ほんの一握りの選手です。能力もいるけど、運も必要です。プロにどうなったらなれますかと聞かれても、分からないと答えるしかない」

「練習も量より質やとかいってたら、一生うまくなんないです。下手くそが休んでてうまくなることはない。だったらハードワークして、うまくなる可能性に賭けてもいいやん、チャレンジして、それが成功して、うまくなったらいいんちゃうかと」

これらの言葉には、まさに練習というものの本質がよくわかるものだと思います。

ヤンチャな性格で、大学時代には不調のため朝から打撃練習をするよう監督に指示されたものの、どうせ監督もわざわざ見にはこないだろうと寮で寝ていたという里崎。すると監督がグラウンドから電話をしてきて、急いでグラウンドに行くと、殴られたうえに国へ帰れと言われたので「わかりました」と背を向けたら、監督が「待て」と止めました。結局は2軍へ降格。でも里崎は「どうせ俺がいなきゃ勝てないからそのうち呼ばれる」とまったく気にしなかったそうです。

それでも「小学2年生から何十年とクソ長い時間、野球を続けているわけですけど、こんなに楽しい生活はないですよ」と里崎は話していました。「気持ち的には小学生時代から変わらないですもん。野球好きの自己満足です。プロになってからも仕事だと思って野球したことないですから」という言葉にはまさに野球少年の心を感じます。

引退試合では「16年の現役生活のなかで、日本一2回、世界一1回、アジア一1回。みなさんの期待に応えることができたでしょうか」と問いかけ、ファンからは大歓声の返事をもらい、セレモニーの後には「里崎智也オンステージ」のゲリラライブを敢行。特設ステージで熱唱し、再び大歓声を浴びました。

野球小僧が最後までプレーを楽しみ、それをファンと共有し、今もまだその余韻を楽しんでいる。里崎からはそんな雰囲気が感じられる気がします。


 

 

名言からの学び

・当たり前になった理論はすでに常識である

・プロには負けないメンタリティではなく、勝つためのメンタリティーが必要である

・すべては楽しんだもの勝ちである

 

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