片岡篤史の凄さが分かる名言・語録集!ユーチューバーとしても活躍する野球人の伝説エピソードから人生哲学まで
チームスポーツでは妙に優勝と縁があり、「優勝請負人」というべき勝ち運を持っている選手がいます。高校野球で春と夏の甲子園で優勝し、大学野球ではリーグ戦を制して明治神宮大会で優勝。そしてプロ入り後もリーグ優勝している片岡篤史もそのひとりです。
高校では共に2000本安打を記録した立浪和義や宮本慎也、大学では「ミスターアマ野球」として3度もオリンピックに出場した杉浦正則、プロでは星野仙一監督のもと金本知憲や赤星憲広など、チームメイトにも恵まれたといえ、それぞれの時代に優勝を味わえたことは、片岡の巧打と好守の賜物でしょう。
2019年からはユーチューバーとしても活躍を始め、半年で登録者数は14万人を越えています。2020年には新型コロナウイルスに感染し、闘病の様子を配信し、この病気の怖さを世間に伝えてくれました。
今回はユーチューバーとしても活躍する片岡篤史の凄さが分かる名言や語録を紐解き、巧打好守の優勝請負人の伝説エピソードから人生哲学にまで迫ります。
片岡篤史について
まずは片岡篤史の経歴を追ってみます。
1969年6月27日生まれ、京都府久世郡出身。中学生の頃から強打者として知られ、桑田真澄と清原和博のKKコンビで旋風を起こしていたPL学園高校に入学。1987年には4番打者として春の選抜と夏の選手権で優勝し、史上4校目の春夏連覇に貢献します。卒業後は同志社大学へ進学。1989年の春季リーグで首位打者、1990年秋季リーグで優勝し、明治神宮大会でも優勝します。1991年のドラフトでは日本ハムファイターズから2位指名を受けて入団します。
ルーキーイヤーから即戦力として活躍し、打率.290、10本塁打を記録して、パリーグ特別表彰を受けます。1994年から2年連続で不振に陥りますが、1996年には初の3割を打ち、本塁打も15本を放ちます。この年より8年連続で2桁本塁打を記録し、打率もコンスタントに3割前後を打つなど、チームの主軸として活躍します。
2000年には通算100本塁打と1000本安打を記録。2001年シーズン終了後にFAを宣言し、阪神タイガースへ移籍します。
2003年、プロ入り後、初めてのリーグ優勝に貢献。その後は調子を落とし、出場機会も減らして、2006年シーズン限りで引退。
プロ通算15年間で1425安打、164本塁打、打率.270。ベストナイン2回、ゴールデングラブ賞3回、1998年の113四死球は当時のパリーグ記録です。
引退後は解説者、タイガースのコーチ、そして現在はユーチューバーとしても活躍しています。
私が選ぶ、片岡篤史の凄さがわかる名言・語録集
【名言語録その1】
「あんなに凄い人たちが、あそこまで努力しないと甲子園で勝てないのか。その厳しさも改めて痛感した」
KKコンビで全国的に知られたPL学園高校ですが、野球ファンならば誰もが知っている学校です。残念ながら現在野球部は休止されていますが、片岡や桑田、清原の他にメジャーリーガーの前田健太、福留孝介、松井稼頭央、時代を彩った加藤秀司、新井宏昌、尾花高夫、小早川毅彦、吉村禎章、立浪和義、宮本慎也、また印象的な活躍をした新美敏、金森栄治、西田真二、野村弘樹、サブロー、今江年晶など、計78人ものプロ選手を輩出しています。
特に片岡が在学した前後は、2つ上の先輩から桑田と清原をはじめ5人のプロを輩出し、片岡の世代では立浪や野村など4人、更にひとつ下では宮本と、多数のプロ予備軍、しかも後に大活躍する者たちがひしめき合っていました。
その才能あふれる者たちが厳しく切磋琢磨する現場を目の当たりにすれば、どれだけ才能のある者でも努力の必要性を痛感することでしょう。
「こっちは前に打球が飛ばなくて悩んでいたのに、清原さんの打球はピンポン球のように飛んでいくんですから」
どんな才能も磨かなければ、輝かないというのがよくわかります。
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【名言語録その2】
「後で考えると理不尽と思っていたことから覚えたものって確かにあるんです」
高校時代に寮生活をしていた片岡は、先輩に対して常に緊張して目配りをしていたため、先輩がバットのグリップを何ミリ持ち替えたとか、守備位置を何センチ変えたといったことが見えるようになったそうです。また自主練習の打撃投手として先輩相手に1日1000球以上投げることもあり、それを続ける間にスローイングのコツを覚えたと話しています。
アマチュア野球でのいわゆる理不尽な「しごき」は、決して許されることではありませんが、時として無意味と思われるようなことが、何かのヒントになることはありますし、たまたま意図していない発見をすることもあります。
いわゆる「しごき」が競技人口を減らしている一因にもなっていると考えられますし、若い才能を削ってしまっている可能性もあります。しかし懸命であることが何かを生み出す瞬間があるのも否定はできません。「しごき」と「努力」を見誤らないことが、指導者には必要なことでしょう。
いずれにせよ大事なのは、無意味であっても無駄とは限らないということです。それを無駄にしてしまうかどうかは本人次第であり、良いことからも悪いことからも、何かしら得られるものはあるのです。
【名言語録その3】
「あの1球を空振りしてから、最後までずっと手の力みが消えんかった」
平成の怪物、松坂大輔のプロ初登板は片岡が在籍していたファイターズが相手でした。片岡は松坂がインハイに投げ込んだ155キロの真っ直ぐに空振りし、バッターボックスで膝をつきました。立ち上がるとふくらはぎに痛みを感じ、手の力みが抜けなかったそうです。
「プロ野球人生であんな空振りをしたことはない」
それは対戦相手だったからこそわかることでしょう。現在、ユーチューバーとしても活躍する片岡は、ゲストとして下柳剛や清原和博を迎えるなどして、そんなプロたちのディープな話で人気になっています。
特に2020年4月に新型コロナウイルスに感染し、病床からの訴えかけは、プロ野球ファンでなくても衝撃を受けました。世にこのウイルスの怖さを伝える一助になったのは間違いないと思います。
「コロナにかかった私が言うのはなんですが、自分だけは大丈夫だとか、俺はかからないだろうという気持ちは一切捨てて、いつかかってもおかしくないと思って生活していただきたい」
それはウイルス問題だけでなく、人の慢心や根拠のない自信を戒める上でも、大切なメッセージだと思います。
名言からの学び
・才能は磨くだけでなく、磨かれるものである。
・一見、無意味なことも、無駄とは限らない。
・慢心や根拠のない自信は、いつか自分や誰かを傷つける。
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