新井貴浩の凄さが分かる名言・語録集!優しいホームラン王の伝説エピソードから努力論まで
広島カープは創設期に市民が樽募金で支えた歴史があるためか、まさに深く地域に根差した雰囲気を色濃く感じるチームです。
しかし資金力に限りがあり、過去にFAで川口和久、大竹寛、江藤智、金本知憲、丸佳浩といった主力選手が移籍しました。そのFAで移籍をし、広島で大きなブーイングを受けながらも、最後には再びカープに戻って活躍した選手として記憶されるのが新井貴浩です。
カープの主力打者として活躍し、兄貴分の金本知憲を追うように阪神タイガースへFA移籍し、勝負強い打撃をみせたものの、不振に陥り自ら望んで自由契約に。その後はカープに復帰し、セリーグ史上最年長の39歳でMVPを獲得します。
引退後、中国新聞に2ページにわたる広告が掲載されました。表面には新井に対する批判記事がちりばめられているものの、その裏にはガッツポーズを決めた新井と「結局、新井は凄かった」というコピーが入った内容でした。
広告主はメジャーリーグからカープに戻って来てきて、共にカープを牽引した黒田博樹でした。
今回は誰からも愛される新井貴浩の凄さが分かる名言や語録を紐解き、優しいホームラン王の伝説エピソードから努力論にまで迫ります。
新井貴浩について
まずは新井貴浩の経歴を追ってみます。
1977年1月30日生まれ、広島県広島市出身。広島工業高校から駒澤大学に進学。日米大学野球でも活躍し、大学の先輩だった野村謙二郎や大下剛史らの推薦もあって、ドラフト6位で広島カープに指名され、入団。
持前の長打力を生かして、3年目にレギュラーに定着します。5年目の2003年にはFA移籍した金本知憲の後釜として4番に座りますが、そこから不振に陥り、翌年も成績が伸びない状況が続きますが、2005年にフォームを見直すなどして復調し、初の3割を記録。2007年の北京オリンピック予選では日本の4番を任されます。
2007年オフ、カープに残留したい気持ちと新しい環境で自分を試したい気持ちに揺れた結果、FA権行使を選択。兄貴分として慕っている金本のいる阪神タイガースに移籍します。
2008年には広島市民球場で大きなブーイングを受けますが、2009年にはタイガースでも4番を打つなどチームの主軸となり、2011年には打点王を獲得。しかし2013年の夏以降、不振に陥ってしまい、翌年も期待に応えられず、オフには自由契約となります。
救いの手を差し伸べたのは古巣のカープで、2015年からカープに復帰。かつてブーイングしていたファンも温かく迎え、勝負強い打撃が復活。2016年には通算2000本安打、300本塁打を達成。チームも26年ぶりのリーグ優勝を果たし、セリーグ史上最年長となる39歳でのMVPを獲得しました。
2018年に惜しまれつつ引退。通算20年の現役生活で、2203安打、319本塁打、打率.278、MVP1回、本塁打王1回、打点王1回、ベストナイン1回、ゴールデングラブ賞1回。
引退後は野球解説者を務めています。
私が選ぶ、新井貴浩の凄さがわかる名言・語録集
【名言語録その1】
「辛いです。カープが好きだから」
高校時代には、主将である新井が辺りが暗くなっても練習をやめないので、皆も帰れないという「新井待ち」と呼ばれた時間があったそうです。それだけ練習の虫で、何とか地元のカープに入団した時は本当に嬉しかったようです。
しかしFA権を得て、悩んだ末に移籍を決めます。その後、広島でのブーイングは辛かったようですが、カープからのFA移籍選手は、同リーグで豊かな資金力を持つタイガースとジャイアンツに集中しているため、ファンもフラストレーションがあったのかもしれません。
新井以外にもFA移籍した選手への激しいブーイングや、ネットなどに過激な書き込みがされるケースがありますが、FA権は選手がチームのために働いて取得する権利です。
移籍後初の凱旋試合ならばともかく、執拗に辛辣なのはどうかと思います。メジャー流のブーイングよりも、かつてチームの勝利に大きく貢献した事実を忘れずに声援や拍手を送るのは、日本流のやり方であるような気がします。
タイガースに移籍後、2001年に打点王となる新井ですが、この年は同時に失策王、併殺打王でもあり、金本はそれを三冠王と称してTシャツにするなど、新井をいじり倒していましたが、そんないじられキャラが本来の新井の姿でもあります。
金本知憲監督の凄さが分かる名言・語録集!伝説エピソードや努力論にも迫る!
【名言語録その2】
「今は、ただ、あの歓声をくれた人たちを喜ばせることしか考えていない」
カープに復帰後、罵声を浴びせられる覚悟もあったようですが、ものすごい大歓声に迎えられて、頭の中が真っ白になったそうです。
「あの打席は生涯、忘れることができない」
「あの打席があるから今がある」
故郷である広島で、再びファンに受け入れられ、背中を押された新井の打撃は、カープに26年ぶりのリーグ優勝をもたらします。
「試合が終わって帰ったあと、録画しておいた試合を見ると、俺が打席に立っている時、手を合わせて、祈ってくれている人がいる。だから苦しい時なんかは、そういう人の顔を思い浮かべて、打席に立つことがあるよ」
セリーグ史上最年長となる39歳でのMVPを獲得しても「冗談だと思いました。他人事のような感じです」と言ったのは、個人成績よりもチームの事やファンの事を考えていたからこそだと思います。
【名言語録その3】
「黒田さんが『お前は辞めるな』って言うけえ。『お前に自分から辞める権利はない。ボロボロになるまでファンのためにやれ』って。そう言われたら、確かにそんなんよ」
黒田博樹は「新井のすごいところは、いい意味でプライドを捨てられるところ。結果を残して、実績がある選手がそれを捨てるのは難しい」と言っています。
カープに戻ってからの新井は、まさにプライドを捨てて、状況に合わせたチームバッティングを第一に考えているように見えました。
大事なことは最後にカープに戻ったから、新井が素晴らしいのではなく、タイガースでもたくさんの経験と声援とブーイングを受け、自ら選択した道程で確実に成長したことです。
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「やっぱり若いチームだから、みんな一生懸命やるし、いい子なんだけど、若いゆえに良い方にも悪い方にも、どっちにも転ぶ危うさがあった。だから自分はみんなの仕草や言動を見るようにしていた」
こういうベテランの存在がチームにいれば、監督やコーチはもちろん、若手の選手たちも楽です。
黒田がふざけて、新井の鞄に消火器を入れておいたところ、新井はそのままそれを持って出てしまったそうです。
かなりの重さがあると思いますが、そんなエピソードから「天然」と呼ばれる愛すべき一面を持つ新井ですが、それだけ常に何かに集中して、余計なことを捨て去れる力があるのだと思います。
まとめ
・愛情の表し方はひとつではない。
・感謝は常に自分の推進力にもなる。
・経験や実績を捨て去れることが新しい力になることもある。
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