犠打数の歴代最多数ランキング!シーズン・通算記録をチェック【プロ野球】
2017/07/24
豪快なホームランや、芸術的なヒットと比べ、少し地味なプレーに思われがちな犠打。しかし、試合の終盤1点を争うような展開になるとチームが勝利するために、必要不可欠なプレーなのは間違いありませんね。
今回はそんな犠打についてまとめてみました!
シーズンの間にどれだけ犠打を積み重ねたを記録する【歴代シーズン最多犠打数】、現役の間どれだけ犠打を積み重ねたかを記録する【歴代通算犠打数ランキング】など表を交えてまとめています!
犠打の世界記録についても記していますので、同時に確認してみましょう。
目次
歴代シーズン最多犠打数ランキング!
まずは、歴代のシーズン最多犠打数ランキングのベスト3まで表にしてみましたので、確認してみましょう。
順位 | 選手名 | 所属チーム | 犠打 | 達成年度 | 試合数 |
1 | 宮本慎也 | ヤクルト | 67 | 2001年 | 125 |
2 | 川相昌弘 | 巨人~中日 | 66 | 1991年 | 126 |
3 | 田中浩康 | ヤクルト~横浜 | 62 | 2011年 | 142 |
ランキング入りしている選手の名前を見ると、まさに”職人”と呼ばれるような選手たちがランクインしていますね!
1位の宮本慎也選手と2位の川相昌弘選手はシーズン140試合以上出場しての記録ではなく、125、126試合での達成となっており犠打の機会、成功率がいかに高かったのかが伺えますね。
ちなみにベスト30以内にランクインしている選手を見ますと、記録した選手、達成年度が全て1980年以降となっており、1980年以前に達成した選手は一人もランクインされていません。
これはある統計にも少し関係していて、1試合における平均犠打数が1980年以前までは、1試合におよそ0.6回前後という数字になっており、一番低い1950年頃ですと、およそ0.3回で3、4試合に1回あるかというぐらいの少ない統計が出ています。
しかしこれが、1980年代中頃から2016年までになりますと、およそ0.8回前後に増え、特に1990年、2010年頃はおよそ1回まで上昇しており、1試合の平均犠打数の上昇に比例して、歴代シーズン犠打数のランキングに選手がランクインしているのが統計として出ているのが面白い所です。昔よりも現在の野球の方が、犠打に対する重要度は増しているとも言えるかもしれませんね。
歴代通算最多犠打数ランキング
それでは次に、その犠打の積み重ねによる歴代最多犠打数ランキングについて、同じようにベスト3までを表にしてまとめていますので確認してみましょう。
順位 | 選手名 | 所属チーム | 犠打数 | 実働期間 | 試合数 |
1 | 川相昌弘 | 巨人~中日 | 533 | 1984~2006 | 1909 |
2 | 平野謙 | 中日~西武~ロッテ | 451 | 1981~1996 | 1683 |
3 | 宮本慎也 | ヤクルト | 408 | 1995~2013 | 2162 |
何とここでも、シーズン記録にランキング入りした川相選手、宮本選手がランクインしています!
その中でも川相選手だけが500回以上の犠打を達成しております。バントの技術面においてもプロ野球屈指の実力者ということで、とても有名ですね。
巨人のレギュラーだった時代は主に2番打者としてたくさんの犠打を成功させており、送りバントの通算成功率は9割を越えています。そのバント技術は、ベテランに差し掛かった年齢でも決して衰えることはなく、レギュラーを外れて代打で出場したときには「ピンチバンター」と呼ばれ送りバントを成功させ続けました。
この積み重ね、成功率の高さが通算533回もの犠打を成功させたといっても過言ではありません。まさに”バント職人”と呼ばれるに相応しい選手ですね。
ちなみに世界記録は?
それでは、次は世界記録に目を向けてみましょう。
まずは歴代シーズン最多犠打の世界ランキングベスト3までを表にしてまとめてみました。一体どんな選手がランクインしているのでしょうか?もしかすると、日本の選手もランクインしているかもれませんね。
歴代シーズン最多犠打数の世界記録はインディアンスのレイ・チャップマン選手とヤクルトの宮本慎也選手の67犠打!
順位 | 選手名 | 所属球団 | 犠打数 | 達成年度 |
1 | レイ・チャップマン | クリーブランド・インディアンス | 67 | 1917年 |
1 | 宮本慎也 | ヤクルト | 67 | 2001年 |
2 | 川相昌弘 | 巨人~中日 | 66 | 1991年 |
3 | 田中浩康 | ヤクルト~横浜 | 62 | 2011年 |
世界記録は、レイ・チャップマン選手と宮本慎也選手の67犠打が同率1位でした。
ランキングを見てみると、近年の日本の野球は犠打がとても多い傾向にあることが伺えますね。ちなみに日本国外では、レイ・チャップマン選手の次にクリーブランド・ナップスのビル・ブラッドリー選手の60回(1908年)、ボストン・レッドソックスのジャック・バリー選手の54回(1917年)と続いています。
そして気になるのは、いずれの選手も達成年度が100年以上前の記録になっていることです。
実は近年では日本に比べ、メジャーでは犠打はそこまで多くないのです。ランナーが塁にいるときに投手がバッターボックスに入る時や、試合終盤で1点差を争うような局面などにならない限り、ほとんど犠打は行われません。
ですので、犠打数でランキング入りする選手は、日本の選手だと1980年以降に達成した選手、メジャーの選手だとおよそ100年以上昔の選手という傾向になっています。
日本、メジャーの野球が時代によってプレースタイルが変わりつつあるのが伺えて、とても興味深いデータですね。
では続いて歴代通算最多犠打数の世界記録についてみてみましょう。果たして次も日本の選手がランクインされているのでしょうか?
歴代通算最多犠打数の世界記録は巨人~中日と渡り歩いた川相昌弘選手!
順位 | 選手名 | 所属球団 | 通算犠打数 | 現役年数 |
1 | 川相昌弘 | 巨人~中日 | 533 | 1983~2006 |
2 | エディ・コリンズ | アスレチックス~ホワイトソックス~アスレチックス | 511 | 1906~1930 |
3 | 平野謙 | 中日~西武~ロッテ | 451 | 1978~1996 |
歴代通算最多犠打数の世界記録保持者は、日本のバント職人こと川相昌弘選手でした。
2003年の8月20日に、当時のホーム球場であった東京ドームで512犠打を達成し、それまで1位だったエディ・コリンズ選手の記録を更新します。新たな世界記録の樹立によって533回の犠打がギネス記録に認定され、世界的にも送りバントの職人として認められました。
そんな川相選手ですが、ショートとしてゴールデングラブ賞を6度受賞するなど守備力にも定評がありました。バントも上手く守備も上手い…まさに堅実という言葉が似合うプレーヤーですね!
いかがでしたでしょうか?あまり目立つプレーではありませんがチームが得点するためには必要な犠打。これからどのような選手が犠打を積み重ねていくのでしょうか?密かに注目していくと、野球が更に面白く観戦できるかもしれませんね!
まとめ
・歴代シーズン最多犠打数ランキングの1位は宮本慎也選手の67回であり、125回の試合出場で1位にランクインしている。
・歴代通算犠打数のランキング1位は川相昌弘選手であり、犠打成功率が9割以上で”バント職人”と呼ばれていた。
・歴代シーズン最多犠打の世界記録はレイ・チャップマン選手と宮本慎也選手の67回であり、メジャーの選手の記録達成年度は100年以上前に遡る。
・歴代通算最多犠打の世界記録は川相昌弘選手の533犠打で、ギネス記録に認定されている。
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