上原浩治の成績・年俸や凄さを検証!海外の反応もまとめた
2017/06/26
読売ジャイアンツでは先発ローテーションの大黒柱としてチームの勝利に大きく貢献し、渡米後は各球団のセットアッパーやストッパーとして息の長い活躍を続ける上原浩治投手。大ベテランの域に入った今もなお、高いレベルのパフォーマンスを発揮しています。
今回は、そんな上原投手の成績・年俸の推移をはじめとして、その凄さや海外の反応を徹底検証。2017シーズンの更なる好成績を期待しながら、順に追って見ていきましょう。
目次
上原浩治の成績や年俸は?
それでは、さっそく年俸と成績の推移を併せて紹介します。
年俸推移(1999年~2017年)
年度 | 年俸 | 球団 | 背番号 |
1999年 | 1300万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2000年 | 6600万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2001年 | 7600万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2002年 | 1億600万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2003年 | 2億1000万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2004年 | 3億円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2005年 | 3億5000万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2006年 | 3億4000万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2007年 | 3億1000万円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2008年 | 4億円 | 読売ジャイアンツ | 19 |
2009年 | 約5億円($5,000,000) | ボルチモア・オリオールズ | 19 |
2010年 | 約5億円($5,000,000) | ボルチモア・オリオールズ | 19 |
2011年 | 約3億円($3,000,000) | ボルチモア・オリオールズ→テキサス・レンジャーズ | 19 |
2012年 | 約4億円($4,000,000) | テキサス・レンジャーズ | 19 |
2013年 | 約4億2500万円($4,250,000) | ボストン・レッドソックス | 19 |
2014年 | 約4億2500万円($4,250,000) | ボストン・レッドソックス | 19 |
2015年 | 約9億円($9,000,000) | ボストン・レッドソックス | 19 |
2016年 | 約9億円($9,000,000) | ボストン・レッドソックス | 19 |
2017,年 | 球団オプション | シカゴ・カブス | 19 |
成績推移(1999年~2016年)
年度 | 登板数 | 勝利数 | 敗北数 | セーブ | ホールド | 防御率 |
1999年 | 25 | 20 | 4 | 0 | - | 2.09 |
2000年 | 20 | 9 | 7 | 0 | - | 3.57 |
2001年 | 24 | 10 | 7 | 0 | - | 4.02 |
2002年 | 26 | 17 | 5 | 0 | - | 2.60 |
2003年 | 27 | 16 | 5 | 0 | - | 3.17 |
2004年 | 22 | 13 | 5 | 0 | - | 2.60 |
2005年 | 27 | 9 | 12 | 0 | 0 | 3.31 |
2006年 | 24 | 8 | 9 | 0 | 0 | 3.21 |
2007年 | 55 | 4 | 3 | 32 | 4 | 1.74 |
2008年 | 26 | 6 | 5 | 1 | 5 | 3.81 |
2009年 | 12 | 2 | 4 | 0 | 0 | 4.05 |
2010年 | 43 | 1 | 2 | 13 | 6 | 2.86 |
2011年 オリオールズ | 43 | 1 | 1 | 0 | 13 | 1.72 |
2011年 レンジャーズ | 22 | 1 | 2 | 0 | 9 | 4.00 |
2012,年 | 37 | 0 | 0 | 1 | 7 | 1.75 |
2013年 | 73 | 4 | 1 | 21 | 13 | 1.09 |
2014年 | 64 | 6 | 5 | 26 | 1 | 2.52 |
2015年 | 43 | 2 | 4 | 25 | 0 | 2.23 |
2016年 | 50 | 2 | 3 | 7 | 18 | 3.45 |
まずは何と言っても、プロ1年目の好成績が光ります。いきなり20勝を挙げ、負けはわずかに4つ。防御率も2点台前半にまとめます。
ここまでの獲得タイトルは後述しますが、ルーキーイヤーで「最多勝」「最優秀防御率」「最多奪三振」「最高勝率」を手中に。これらの抜群の成績が「新人王」「最優秀投手」、そして「沢村賞」の栄冠につながりました。年俸は一気に5300万円アップ。契約更改後の記者会見は、バラ色の空気に包まれました。
その後、読売ジャイアンツでの9年間は足などの怪我に泣かされたシーズンも何度かありましたが、トータルで見れば成績・年俸とも、ほぼ順調に推移。2001年から4年連続で二桁勝利を達成し、負け越したシーズンは2005年と2006年のみ。二桁の敗戦を喫したのは2005年だけで、チームに多くの貯金をもたらしました。その勝率の高さは、まさに“負けないエース”と称して差し支えないと思います。
また、プロ入り後に初めてストッパーに定着した2007年の数字も光ります。チームは残念ながら日本シリーズ進出を逃したものの、レギュラーシーズンで32セーブ、4ホールド。今思えば、この年の貴重な経験がメジャーにおける現在地の確固たる基盤になったような気がします。
上原投手が海を渡ったのは34歳の年。“メジャー・デビュー”としては遅咲きのカテゴリーでしたが、日本の常勝球団のトッププレーヤーとして培ってきた実力、そして心身の若々しさは、年齢の壁を凌駕するものでした。
年俸5億円からスタートし、最高で9億円。故障者リストに入って苦心し、登板数減少で成績と年俸が上がらないシーズンもありましたが、特にここ4年の実績は素晴らしく、名実ともに一流のメジャーリーガーとして、目の肥えたアメリカの野球ファンを唸らせ、日本のファンの目には実に誇らしい存在として映っています。
そして、これまで獲得した主なタイトルは以下のとおりになります。
獲得タイトル【NPB】
最多勝:2回(1999年・2002年)
最優秀防御率:2回(1999年・2004年)
最多奪三振:2回(1999年・2003年)
最高勝率:3回(1999年・2002年・2004年)
新人王:(1999年)
最優秀投手:2回(1999年・2002年)
沢村賞:2回(1999年・2002年)
ベストナイン:2回(1999年・2002年)
ゴールデングラブ賞:2回(1999年・2003年)
日本シリーズ優秀選手賞:1回(2002年)
獲得タイトル【MLB】
リーグチャンピオンシップシリーズMVP:1回(2013年)
日本での獲得タイトルはプロ1年目の1999年から、2000年代前半~中盤に集中していますが、投手が手にしたいタイトルや賞を総ナメという印象です。また、いまだ記憶に新しい4年前のリーグチャンピオンシップシリーズMVPも、これまでの輝かしいキャリアに彩りを添えていますね。
上原浩治の凄さが分かる3つのポイント
凄さ① 精度の高いフォーシームとフォークボール
上原投手の武器と言えば、フォーシームとフォークボール。フォーシームは、正式には“フォーシーム・ファスト”と呼ばれ、日本で言うところの直球、ストレートですが、まずはこの威力とキレがピッチングを組み立てる上での基本となっています。
また、落差の大きなフォークボールも大きな魅力。カウントを整えるとき、そして空振りを取りたいとき、それぞれで威力を発揮しています。変化球のバリエーションは決して多くはないのですが、円熟期に入ってからは、コンパクトなテークバックからテンポよく繰り出す精度の高い2つの武器をメインに、メジャーの並み居る強打者たちを翻弄していますね。
凄さ② 抜群の制球力と高い奪三振率
長年に渡って不変の特長として特筆すべきなのは、抜群の制球力。四球を重ねて自滅…というシーンは、全くと言っていいほど記憶にありません。それと同時に際立つのが、奪三振率の高さ。この2つの要素は、長いイニングを投げ抜いた日本での先発時代でも、短いイニングを任される現在のリリーフ時代でも、上原投手の最大の持ち味と言っても過言ではありません。
特に、1点も許されない状況でマウンドに上がる今のポジジョンでは、被安打はある程度、割りきれたとしても四球はダメージが大きいもの。無駄な走者を塁に溜めることなく、ここぞという場面できっちり三振を取れる術は、上原投手の凄みを象徴していると思います。
凄さ③ 『雑草魂』に象徴されるタフなメンタル
上原投手の座右の銘は『雑草魂』。1年間の浪人生活を経て大阪体育大学に入学し、そこでようやく投手として頭角を現し始めたことからもわかるように、決してエリートコースを順調に歩んできたのではありません。また、浪人生活のときは予備校に通いながらジムでトレーニングを積み、家計の負担を減らすために道路の夜間工事のアルバイトもこなしたとか。こういったエピソードからも推察されますが、やはり並外れた不屈の精神力が、日米の厳しいプロの世界で長く活躍してきた要因でしょう。
スポーツにおいてよく使われる言葉に「心技体」がありますが、卓越した「技」と逞しい「体」の土台となるのは、強靭な「心」。タフなメンタルを、上原投手の凄さの1つとして挙げたいと思います。
海外の反応は?
近年で上原投手が最も輝いたのは2013年シーズンの後半。現地メディアからは様々な表現で称賛されました。
主なものとしては…
「精密機械」「不動心」「勢いを止められない」「幻惑的」「打たれない人間」「ガッツポーズの宝庫」「リリーフ投手の本質」「ハイタッチの愛好者」「エキサイティング」
等々。
フォーシームのスピード自体は年々、やや落ちてきているようですが、それでもなお、優れた投球術を見せている上原投手。円熟期がさらに深まっていく2017年シーズン、そしてその先も出来るだけ長く現役を続け、さらなる称賛の言葉をコレクションしてほしいですね。
まとめ
・先発ローテーションの大黒柱としてチームの勝利に大きく貢献し、渡米後は各球団のセットアッパーやストッパーとして息の長い活躍を続ける。
・精度の高いフォーシームとフォークボール、抜群の制球力と奪三振率、そしてタフなメンタルも大きな特長。
・特に目覚ましい活躍を見せた2013年シーズンの後半は「精密機械」「不動心」ほか、数々の言葉で地元メディアに称賛された。
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