つば九郎の名言・語録集!おもしろエピソードからファンに愛される理由を考察
幸運のシンボルとされる「マスコット」。メジャーリーグではシカゴ・カブスが1900年代初頭から採用していたそうです。現在、メジャーリーグで人気なのはフィラデルフィア・フィリーズのフィリー・ファナティック。日本ではバック転でお馴染み中日ドラゴンズのドアラと、ブラックジョークで知られるヤクルトスワローズのつば九郎でしょう。
「大人の事情」を顧みないコメントやブログで注目を浴び、その行動も蹴りや金的を食らわせたり、女子アナをナンパしたりと、やりたい放題のつば九郎。渡り鳥のつばめのはずが、神宮球場に居続けて、つばめではなく「畜生ペンギン」だと噂されています。
しかし、時にファンの声を、時に選手や監督の声を、きっちりと代弁してくれる存在として、スワローズのファンはもちろん、全国のプロ野球ファンからも一目置かれているつば九郎。自分の応援するチームにも、こういうマスコットがいてくれればと思う他球団のファンも多いに違いありません。
今回は「畜生ペンギン」ではなく、正真正銘つばめ軍団の一員であるつば九郎の名言や語録を紐解き、そのおもしろエピソードからファンに愛される理由を考えます。
つば九郎について
まずはつば九郎の経歴を追ってみます。
生年月日は不明。1994年4月9日、東京都新宿区にある神宮球場に降り立ちます。「すみついたいえが、たまたまじんぐう」だったのだそうです。名前の由来となる「つばくろ」はツバメの古い言い方で、「科学忍者隊ガッチャマン」にも「つばくろの甚平」というメンバーがいるので、50代以上のおじさんには耳慣れた名前です。
ツバメは渡り鳥であり、春に日本にやってきて子育てをし、秋には南の越冬地へと渡ります。しかし、つば九郎のように日本で越冬するものもいて、「越冬つばめ」と呼ばれ、森昌子さんの名曲にもなっています。これもおじさんには耳慣れた曲です。もっとも越冬つばめは西日本に残る個体がほとんどで、つば九郎のように東京に残るのは相当に変わり者か、特殊な事情があるのでしょう。
性格は実に奔放で、遠慮のない自由な言動から、チームスタッフやファンをはらはらさせています。本来、益鳥として大事にされるツバメですが、そのやりたい放題ぶりからツバメではなく「畜生ペンギン」だとの疑惑もありましたが、本人は2009年の契約更改で「ペンギンと間違われない」という条項を入れることで、ツバメであるアピールをしています。
2008年にはマスコット史上初の開催試合1000試合連続出場を達成。2012年オフにはFA宣言をし、ファンをはらはらさせましたがチームに残留。2015年には連続出場記録を1500試合に伸ばしました。
様々なイベントにも参加し、2012年にはCDデビューし、2016年には漫画のキャラクターになり、2019年にはドラマデビューも果たしています。
私が選ぶ、つば九郎の凄さがわかる名言・語録
【名言・語録その1】
「いいわけはしんぽのてき!きのうがおわりではない。きのうからまた、はじまりました!!」
2015年にヤクルトスワローズはセリーグ優勝を決めたものの、日本シリーズで福岡ソフトバンクホークスに敗れました。その後、つば九郎オフィシャルブログにのせられた言葉です。
つば九郎は「かつおくん」こと石川雅規投手との熱いやりとりと共に、ファンやチームへの感謝と悔しさを述べ、そして最後に上記の言葉を残しました。
傍若無人というか傍若無鳥なところのあるつば九郎。他球団のマスコットには転んでしまったところにキックを見舞ったり、スプレーで攻撃したり、広島カープの前田健太へのインタビューではマイクではなくバナナを差し出すなど、やりたい放題ですが、つばめの仲間であるファンや選手には温かい目を持って接しています。
「かつおくん」の他にも、つば九郎について「怖いものなし」と評した、つば九郎いわくの「6さま」こと宮本慎也には「おめでとうございます。100エラー」とのいたずら心あふれるコメントを送ったこともあります。
「きのうがおわりではない」というメッセージは開催試合の連続出場を続けるつば九郎にとっても、ひとつひとつ積み重ねていく課題として共有しているのでしょう。
【名言・語録その2】
「ちびっこが、こんやいえにかえり、かぞくのかたがきいたら、しょっくをうけるよ」
2018年4月3日、スワローズVSカープの一戦で、カープの今村猛の投球が川端慎吾の頭部を直撃。今村は危険球退場になりましたが、一部のスワローズファンから口にするべきではないヤジが飛びました。
「かーぷの、いまむらくん、わざとあてたわけではありません」
つば九郎はそうブログに書きました。そして「ひんのない、きたないやじはやめましょう」と続けています。「それを、ちびっこが、まねをしていってるんです。いみもわからずに」と彼の真意を伝えました。
意味がわからないことほど怖いものはありません。意味がわからなくとも、それを言葉にして繰り返すうちに真実になる、それはプロパガンダの基本であり、差別やいじめの発生でもあります。
プロ野球はスポーツであると同時に興行である以上はエンターテインメントでもあります。なのである種の遺恨や煽りはプロレス同様に、必ずしも悪ではありません。
しかしそれはファンも何が意図的で、何がハプニングであるかを理解した上で成り立ちます。良いスポーツエンターテイメントは、選手もファンも起こっていることを見極める目を持っていることで成立します。
「いらっしゃませ~しまくん。やきゆうのそこぢから~みせてやりましょう」
2019年オフに東北楽天ゴールデンイーグルスからスワローズに移籍した嶋基宏に向けたつば九郎のメッセージです。
この煽りで2020年のイーグルスとの交流戦は大いに盛り上がるでしょう。時に辛辣な言葉を浴びせるつば九郎ですが、良い意味での煽りを知っているエンターティナーの言葉だと思います。
【名言・語録その3】
「おーらがあるので」
2019年にドラマ「つばめ刑事」に主演し、演技力にについて問われた時の答えです。2011年のバレンタインデーには青木宣親、由規に続き、チームで3番目に多くチョコーレートをゲットしたつば九郎。確かにツバメにしては驚くべきある種のオーラがあります。
マスコットであるのに毎年球団と契約更改を行い、堂々とグッズ売り上げでの貢献を押し出したり、FA宣言をしたり、オフにも何かと話題を提供してくれるつば九郎。
2019年には台風19号の被害者に向けてのメッセージも発信するなど、さまざまな災害にも寄り添う気持ちを示すつば九郎ですが、忘れられない言葉があります。
「まいとしおもいます、とうほくのみなさん、1ねんまえと、なにかかわりましたか?」
未曽有の東日本大震災から5年目の3月11日のメッセージです。災害の多い日本では毎年のように新たな「被災地」が増えています。その度に以前の被災地は過去になってしまいます。2020年の東京オリンピックは東日本大震災からの復興オリンピックだったはずですが、東北地方にその恩恵はほぼありません。
ただ、つば九郎のように「おーらがある」誰かが言葉にしてくれれば、救われる何かがあるように思えます。
そんな遠くを見渡す視線は、やはり飛べない「畜生ペンギン」ではなく、空高く飛び立てるツバメなんだなと思います。
名言からの学び
・結果に言い訳をせず、すぐにまた歩き始める
・言葉の力を軽んじてはいけない
・つば九郎は間違いなくツバメである
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