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丸佳浩の凄さが分かる名言・語録集!天才スラッガーの伝説エピソードから努力論まで


2019年シーズンに選手が登場曲として使っていた楽曲を調べてみると、人気だったのは「ONE OK ROCK」「WANIMA」「AK-69」といったアーチストでした。

その中で異彩を放っていたのは山川穂高の「オジー自慢のオリオンビール」などがありますが、かつてクラシックでラフマニノフの協奏曲第2番を使い、観客をうならせていたのが、丸佳浩です。

ラフマニノフの協奏曲第2番といえば、古い映画のファンなら名画「逢びき」で使われていたのを知っているし、フィギュアスケートのファンなら浅田真央さんをはじめ、多くのスケーターが採用しているので馴染みのある曲でしょう。しかしプロ野球選手の登場曲としては例がありません。

FAにより広島東洋カープから読売ジャイアンツに移籍し、主力選手のFA移籍ではありがちな厳しい声も浴びせられた丸ですが、その真面目な性格と走好守に万能なプレーヤーとして結果を残しています。

今回はクラシック好きで、三拍子そろった丸佳浩の凄さが分かる名言や語録を紐解き、天才スラッガーの伝説エピソードから努力論にまで迫ります。

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丸佳浩について

まずは丸佳浩の経歴を追ってみます。

1989年4月11日生まれ、千葉県勝浦市出身。千葉経済大学付属高校では2年生の時に夏の選手権大会、3年生の時に春の選抜大会に出場し、2007年の高校生ドラフトで広島東洋カープに3位指名されて入団します。

プロ入り3年目の2010年終盤に初めて1軍に登録され、プロ初安打初打点初盗塁を記録しました。2011年には1軍に定着し、初本塁打も放ちます。

2013年に開幕スタメンを果たし、レギュラーを獲得。29盗塁で盗塁王に輝きます。2014年から2017年はすべて全試合に出場し、2014年に初の3割、2016年は20本塁打、2017年に最多安打を記録しリーグMVPを獲得。2018年には39本塁打を放ち、日本を代表する打者へと成長し、守備ではレギュラーを獲得した2013年から、2019年シーズン終了時まで7年連続でゴールデングラ賞を受賞しています。

2018年のシーズンオフに国内FA権を行使し、読売ジャイアンツに移籍。ジャイアンツでも主軸のひとりとして、チーム5年ぶりのリーグ優勝に貢献し、2年連続でMVPに輝きます。丸自身としてはカープから合わせて4年連続リーグ優勝を果たし、優勝請負人として期待に応えました。

2019年シーズン終了まで現役通算10年、1235安打、174本塁打、152盗塁、打率.281。MVP2回、盗塁王1回、最多安打1回、ゴールデングラブ賞7回、ベストナイン5回。

今後、更に円熟味を増す年齢だけに、通算2000安打以上を狙えるスラッガーとして、まだまだ活躍を見せてくれることでしょう。

 

私が選ぶ、丸佳浩の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「狙い球を絞って打席に立っています。その球を打席では最後まで待ちますね」

極めて四球が多く、選球眼がいいと言われる丸。四球はヒットと同じですし、打席数も減らせるので打率の向上につながる攻撃の武器です。

本人は「球辞苑」という番組で、打ちに行く球を絞っていて、基本は真ん中付近の失投など「打てる球を待っている」ため、ストライクゾーンの四隅となる際どいボールは見逃している、と語っています。

その結果、見逃しの三振も増えていると告白していますが、確かに丸は四球が多く、三振も多い打者です。2018年には共に130の四球と三振を記録しており、どちらもリーグ一位となっています。

しかし漠然とストライクだから打ちに行くというよりも、「打てる球」を狙った方が安打になる確率は間違いなく高いわけですし、投手も際どいストライクをうまく放れる確率はそう高くはありません。

丸の「打てる球を待っている」という姿勢は、一見するとシンプルなことのように感じますが、打ち気にはやる打者は、ついストライクからボールになるスプリット系の球や、高めのストレートにつられてしまうものです。

狙い球と違った時、そこでスイングを止められる技術があるから、四球を増やすことができるのでしょう。

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【名言語録その2】

「大事にしているのは打席での感覚ですね。それをメモで残して、対戦する時に読み返しています」

丸は2016年から、打席を終えると、ベンチでメモを取っています。相手投手の球種などのデータは当然スコアラーが用意していますが、彼は「その打席で気がついたこと」をメモするのだそうです。

打者は1秒の半分ほどにも満たない時間で、多彩な投手の球を打ち返さなければなりません。ゆえにただ何となく直感や反応で打つには限界があります。コンスタントに成績を出し続けるには、客観的なものから主観的なものまで、様々な情報を総合して、「打てる球」を待たないと、なかなか結果は生まれません。

 

「特に対戦数の少ない中継ぎ投手などのリリーフ投手は、取りこぼしが少なくなるように、意識的に細かく記録しています」

その真面目で緻密な姿勢は、「守備は練習したぶんだけ絶対にうまくなる」と語り、7年連続でゴールデングラブ賞を獲得している守備力にも現われています

2017年に鈴木誠也が故障し、外野手に起用されるのは松山竜平やエルドレッドなど、守備に不安のある選手でしたが、「もう割り切って、ぼくが左中間も右中間も全部捕ればいい話ですから」と獅子粉塵の活躍を見せました。

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丸の強みは、打撃でも守備でも走塁でも、あらゆる要素を考え抜いた末に、割り切って挑む姿勢にあるのだと思います。

 

【名言語録その3】

「不器用なんで、やるしかない」

丸は試合に向けてのルーティンを、いつもしっかりと守っています。それについて「決して面白いものではない」と話していますが、自らを不器用だという彼は、日々、実直にルーティンをこなします。

 

「不器用だから体で覚えるしかない。休んだら忘れてしまう」

そんな不器用さからか、FAでジャイアンツに移籍を決めた時も、決して雄弁ではなかったため、一部のカープファンからバッシングも受けました。しかし彼の父親は同郷の長嶋茂雄の大ファンであり、彼も子どもの頃からジャイアンツファンでした。それはお世話になったカープを否定する行為ではなく、自身と家族の夢を叶えただけです。

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FAについては同じカープの新井貴浩も激しいバッシングを受けましたし、埼玉西武ライオンズからFA移籍した岸孝之は翌年になってもブーイングを浴びせられていました。しかしFAは選手の権利でもあり、評価でもあり、自由でもあります。

もちろんブーイングするのは観客の自由ですが、選手のチームへの忠誠心を問題視するような批判は的外れです。プロである以上、選手の貢献度は忠誠心にあるのではなく、数字として残る結果と記憶として残る思い出です。

少なくともラフマニノフの曲と共に打席に入る姿や、福岡ソフトバンクホークス相手に3打席連続ホームランを放った姿は、丸佳浩という選手をカープファンの記憶に刻み込まれているはずだと思います。


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名言からの学び

・狙う技術と止める技術は同一線上にある。

・割り切りは、考えた末の行為だから意味がある。

・忠誠心はプロの尺度ではない。

 

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