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前田幸長の少年野球教室での実績が凄い!子供への指導方法とは?

2023/03/15

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細身の身体ながらキレのいいストレートと、日本プロ野球界では稀少なナックルボールの使い手として19年間に渡って第一線で活躍した前田幸長氏。先発はもちろん、ロングリリーフでも高い実力を発揮し、ロッテオリオンズ、中日ドラゴンズ、読売ジャイアンツの主戦投手として実績を積み重ねました。

2008年には渡米してテキサス・レンジャーズとマイナー契約を交わし、3Aで36試合に登板。惜しくもメジャー昇格は叶いませんでしたが、貴重な経験を得て帰国し、その後は野球解説者などの幅広い活動と共に、神奈川県の少年野球チーム「都築中央ボーイズ」の会長を務め、実際に指導にもあたっています。

2013年夏の全国選手権でチームを日本一に導いた前田氏。今回は、現役引退後も新たなステージで野球界の底辺拡大に寄与している前田氏の主に少年野球における指導方法をご紹介。3年目で日本一という凄い実績をもつ前田氏の考え方はカテゴリーを問わず、指導者として野球に携わっている皆さんにとって参考になるテクニックがあると思います。

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前田幸長氏のプロフィール

それでは、まず、前田氏の経歴についておさらいします。

1970年(昭和45年)8月26日生まれ、福岡県筑紫郡那珂川町出身。福岡第一高校のエースとして甲子園に春夏連続出場。夏の大会は後一歩で優勝に届きませんでしたが、力感あふれる投げっぷりと人懐っこい笑顔の甘いマスクで注目を集め、甲子園のスターとして人気を博しました。

1988年ドラフト1位でロッテオリオンズに入団。プロ1年目から一軍のマウンドに立ち、先発7試合を含む17試合に登板。2勝を挙げ、翌年からは先発ローテーションに定着してチームを支え続けました。

当時のロッテオリオンズのチーム力の影響もあり、勝ち数が負け数を下回るシーズンが多かったものの、その鉄腕ぶりは他球団からも常に注視されていたのでしょう。1996年からは中日ドラゴンズで6シーズン、先発やロングリリーフで奮投。1999年には日本シリーズ手の先発も経験します。

そして、円熟期を迎えた2002年から2007年には読売ジャイアンツに在籍。貴重なセットアッパーとして、また、時にはストッパーとして幾度となく勝利を呼び込み、その安定感あるパフォーマンスは高い評価を得ました。

長い現役生活の中で獲得したタイトルや表彰は無いものの、179cm・70kgというプロの投手としては決して恵まれてはいない体格で595試合に登板し、1577イニングを投げ切った輝かしい実績の持ち主。記録よりも記憶に残る野球人と称しても良いのではないでしょうか。

 

少年野球での実績が凄い!

前述のように、現在では少年野球というフィールドで活躍する前田氏。

全国津々浦々、数多くの少年野球チームが存在する中で、現場での本格的な指導開始から3年目で日本一になったことは本当に素晴らしいと思います。

すでに名指導者の呼び声高い前田氏。以下に、その指導方法を幾つか挙げてみましょう。

 

子供への指導方法とは?

キャリアのある元プロ野球選手の指導というと、そのレベルの高さから、熱血ぶりが前面に出る超ハードなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、前田氏は全く違うようです。

常に明るく活気に満ちた練習環境

前田氏自身の明朗快活なキャラクターを反映するかのように、「都築中央ボーイズ」の練習グラウンドは常に明るく活気に満ちた空気が充満しているとか。練習に取り組む少年選手たちの笑顔が絶えないそうです。

ハードルの高いメニューを数多く課され、指導者の叱咤激励が頻繁に飛ぶ練習では、ともすれば選手たちは委縮する一方で、野球そのものが辛くなったり嫌になったり…ということも有り得ますが、前田氏のようなタイプの指導者に恵まれた選手たちは幸運です。野球がどんどん好きになっていく土壌があるといえるでしょう。

 

楽しむことを念頭に置いた練習メニュー

練習メニューも、楽しく取り組めるように工夫されたものばかり

まず「野球を楽しむこと」を念頭に置いて作られた内容です。その代表的なものが、スマホで音楽を聴きながら行うバットの素振り

素振りといえば黙々と長時間、ひたすら反復する練習メニューの代表格ですが、特に子供たちの集中力には限界がありますし、単調で飽きやすいという性質から、無為に時間だけが経過することにもなりかねません。

そういうことを見越して、前田氏は音楽を取り入れたのでしょう。選手それぞれ、自分が好きな音楽を耳にしながら素振りをすれば、自然とテンションが上がりますし、ただ単に素振りをするときとは違い、時間の経過も忘れるほどバットを振り込むことに集中できるのではないでしょうか。

楽しく練習するという意味では、前田氏自身が打撃投手を務め、多い日は2000球も投げるという、選手との“直接対話”的な指導方針も、個々のレベルアップとチーム力の向上に直結していると想像します。

著名な元プロ野球選手が自分の成長のために一生懸命になってくれる、しかも、伸び伸びと野球に取り組める環境を作ってくれていると思えば、選手は意気に感じますし、もっともっと頑張ろうという思いが強くなるはず。

もちろん、子供を預けている親御さんとしてもうれしいですし、前田氏への信頼感がより強くなるのは間違いないでしょう。特に少年野球チームの場合は、指導者と保護者の信頼関係や密な連携は非常に大切なファクターですし、それが延いては、選手個々の意欲の高さやチームワークの良さに繋がりますからね。

 

「球拾いの子は作らない」という指導方針

選手のやる気を最大限に引き出し、将来、末永く野球を続けてくれることを願う前田氏。「球拾いの子を作らない」という方針も立派な指導方法の一つだと思いますし、会長として、指導者として素晴らしい考え方と感じます。

プロとしては決して恵まれない体格だったからこそ、現役時代から練習メニューの考案と実践には人一倍、エネルギーを注いでいたという前田氏。

日米ふたつの野球界で得た数多くの経験も、今のポジションで卓越した手腕を発揮できる土台になっていることは想像に難くありません。

「都築中央ボーイズ」だけでなく、全国各地で開催する野球教室でも、様々なノウハウを指導者や選手に還元している前田氏。今後ますますのご活躍を期待したいですね。

 

前田氏ではないですが、以下も強いチームの作り方が学べます。

2021年版☆キッズベースボールドリームナビ2~現役少年野球監督が教える、強豪クラブチームの正しい少年野球指導法・練習方法~

 

興味のある方は、是非この機会にチェックしてみて下さいね。

 

まとめ

・前田氏は日本プロ野球界なみならず、米国でも貴重な経験を積んだ一流の野球人で、現在は少年野球選手の育成に貢献。

・明るく活気に満ちた空気で、笑顔が絶えない「都築中央ボーイズ」。選手たちは前田氏が考案した、楽しく取り組める練習メニューに取り組む。

・日米ふたつの野球界で得た数多くの経験も、前田氏が今のポジションで卓越した手腕を発揮できる土台となっている。

 

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