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菊池涼介の凄さが分かる名言・語録集!守備の天才の考える練習方法・取り組み方から伝説エピソードまで


2010年代にセリーグで守備自慢の二塁手たちは不運でした。守備の勲章といえる二塁手部門のゴールデングラブ賞ですが、2000年代に荒木雅博が席巻した後、次の時代に独占し続けている選手が菊池涼介です。

菊池はレギュラーに定着した2013年から2019年シーズン終了まで、7年連続ゴールデングラブ賞を獲得し、そのアクロバティックなプレイはWBCにおいて世界にも伝えられ、「ゴッドハンド」「マジシャン」などと称賛されました。

更に菊池は守備力だけでなく、最多安打を獲得し、8年間で6度も二桁本塁打を放つパンチ力と、5年連続でリーグ最多の犠打を決めるなど、打撃でも多彩な技と能力を発揮しています。その姿はまさに「マジシャン」のようです。

2019年オフにメジャーリーグへの挑戦を表明し、残念ながら交渉は不調に終わりましたが、広島カープのファンや、菊池のプレイをもっと日本でみたい人にとっては朗報かもしれません。

今回は「マジシャン」菊池涼介の凄さが分かる名言や語録を紐解き、守備の天才の考える練習方法や取り組み方から伝説エピソードにまで迫ります。

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菊池涼介について

まずは菊池涼介の経歴を追ってみます。

1990年3月11日生まれ、東京都東大和市出身。中学まで東大和市に暮らし、高校は長野県の武蔵工業大学第二高校に入学。卒業後は中京学院大学へ進学し、遊撃手として活躍。2011年のドラフト2位で広島東洋カープに入団します。

ルーキーイヤーから1軍に上がり、途中から二塁手に定着。翌2013年にはレギュラーとなります。リーグ最多の18失策を犯すものの、528捕殺の二塁手レコードを作り、初のゴールデングラブ賞を獲得。以降、2019年終了時まで7年連続で受賞を続けています

2014年、初の打率3割以上を記録し、捕殺の二塁手レコードも535捕殺で更新。2016年には最多安打を記録し、同時に犠打もリーグ最多という史上初の快挙を達成します。2017年、WBCの日本代表として活躍し、その華麗な守備は世界でも称賛されました。

2019年オフにはポスティング制度を利用してメジャーリーグへ挑戦を表明しましたが、交渉は不調に終わり、カープへの残留を決めました。

2019年終了時で、現役通算8年間で1117安打、85本塁打、107盗塁、278犠打、打率.271。最多安打1回、ゴールデングラブ賞7回、ベストナイン1回。

今後も守備でも打撃でも、まだまだ記録を伸ばしていくことでしょう。

 

私が選ぶ、菊池涼介の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「上を向いて、前を向いて。明るく元気に。そこはずっと心がけていることですね」

野球の名門というわけではない中京学院大学へ進学した菊池ですが、本当は別に行きたい大学があったものの、学費が高くて断念し、仕方なく中京学院大学に入学しました。

野球部に入部するも初めは「草野球のような印象」で、「俺はこんなところでやるのか」と内心思ったそうです。しかし結果的にはチームの明るく楽しい雰囲気と自由さが、菊池の才能を引き出しました

大学時代には、どうすればより良いプレイができるのかを自分で考え、それを実践してみるという練習を繰り返しました。まさに遊びに近い感覚で試行錯誤していたそうです。「それは今につながっている」という発言からしても、その練習で後々に役立つ、さまざまな引き出しが出来たのでしょう。

実際、グラウンドがあまり良くない草野球だからこそ、野手はイレギュラーバウンドに対処する反応力が鍛えられます。サッカーでは年齢も体格も違うストリートサッカーでもまれた南米の選手が感性的で個性あるプレーをするように、菊池も良い感性を身に着けたのだと思います。

その自由さに、カープ伝統の猛練習が加わります。ルーキー時代の菊池を鍛えたのは、共に守備の名手であった野村謙二郎と石井琢朗です。石井には打撃力も鍛えられ、ただの結果ではなく、シチュエーションに合わせた進塁打や、点に結びつく打撃について指導を受けました。

菊池の練習方法や取り組み方を真似するのは難しい面もありますが、「もしも僕が野球教室をやったら」ということでこう話しています。

 

「もしも僕が野球教室をやったら、打球を正面で捕りなさい、とは子どもたちに言わないんだろうなって思います」

 

「基本は大事です。打球に対して真正面の体勢で入ることも重要です。けれども、やっぱり基本的に試合になれば、打てばOK、アウトになればOK、セーフになればOK」

 

「自分のやりやすいやり方でいいんじゃないかって最近は感じていますね」

その自由さにはメジャーリーガーに通じるものがあるように感じます。

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【名言語録その2】

「無でやっているときに、ひらめくことがある。第六感です。球種やコースもありますけど、感性が一番。過去の対戦の記憶などがある程度頭に入っている」

菊池は守備の時に、一球ごとにポジションや構え、重心の位置などを、配球や打者の傾向や状態など、さまざまな情報を踏まえて、直感的に変えるそうです。

 

「もちろん全部当るわけじゃないけど、ズバズバ当るときもある。もちろん外れるときもある。それでもやらないと」

守備力を計る指標には、守備率とかレンジファクターとか、いろいろな方法があります。しかし野球は27個のアウトを奪うスポーツである以上、より多くアウトに関与することが守備力に直結します。つまり野手ならば捕殺や刺殺が多ければ多いほど、直接アウトに貢献しているといえます。

過去に二塁手として500以上の捕殺を記録しているのは、菊池ただひとりです。しかも彼は3度もそれを成し遂げています。それだけ守備機会も多いわけで、単なる守備範囲だけでなく、カバーする領域も広いといえるわけです。

2017年のWBC準決勝のアメリカ戦で、菊池は4回にセカンドゴロを弾き、流れが変わってしまうミスを犯します。

しかしゴールデングラブ賞を10回も受賞した宮本慎也によれば、それは「菊池の守備力だからこそ起きるミス」だったのだそうです。この時、菊池は内野のアンツーカーではなく、外野の芝に数歩入り込むほど深い位置で守っていました。イレギュラーする危険もありますが、ヒット性の当たりを阻止できるポジショニングでもあったのです。

難しいことに挑んだからこそ起こるミス。それはまさに攻めの守りだと思います。

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【名言語録その3】

「やっぱり自分が捕れなかったんでエラーしてもしょうがないって。それをひきずってたらボールを追えないんで」

2019年オフ、ポスティングでメジャーリーグに挑戦を表明しましたが、交渉はまとまりませんでした。メジャー経験のある黒田博樹が「20年プレーしてきて、ああいう選手は見たことがない。メジャーでもトップクラス」と評価していただけに驚きでしたが、メジャーリーグのFA動向や、日本人内野手への評価の低さ、30歳という年齢など、さまざまな理由があるのだろうと思います。

華麗な守備にばかり目がいきがちな菊池ですが、2014年オフに丸佳浩はトリプルスリーへの期待に対して、カープで可能性があるのは菊池だと話しています。菊池は5年連続でリーグトップの犠打を決めながらも、4年連続で二桁の本塁打を放っています。もし自由に打っていれば、その潜在能力からしてシーズン20本塁打20盗塁は間違いなく可能だったでしょう。

フライボール革命で長打力を重視するのが最近のメジャーリーグですから、コンスタントに20本塁打を記録していればポスティングに有利だったかもしれません。

しかし菊池の持ち味は打順や状況に応じたチームバッティングです。チームに必要な働きをするという長所は、なかなか認められにくいところがあります。

メジャー移籍は叶いませんでしたが、菊池はすでに気持ちを切り替えて、ひきずってはいないようです。

2020年にはオリンピックもあります。メジャー関係者も見るであろうその舞台で、あっと驚かせるプレーを見せてくれることに期待したいところです。


異次元へ 型破りの守備・攻撃&メンタル追及バイブル (Professional Bible) [ 菊池涼介 ]

 

名言からの学び

・自分にとってやりやすい方法が、一番自分を生かす方法である。

・ただ守るだけでなく、攻めの守りもある。

・何ごともひきずらずに、目の前のやれることをやる。

 

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