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藤浪晋太郎の凄さが分かる名言・語録集!甲子園春夏連覇の天才投手の伝説エピソードから努力論まで


高校球児ならば誰もが憧れる甲子園。出場するだけでも至難の業であり、ましてや優勝となれば甲子園の魔物に打ち勝つ運も必要です。そのためか戦後しばらくは「春の優勝校は夏に優勝できない」というジンクスがささやかれていました。それが初めて達成されたのが1962年。以来、60年近くたっても春夏連覇はわずかに7校のみです。2012年にその快挙を手にしたのが大阪桐蔭高校であり、エースとして快投を見せたのか藤浪晋太郎です。

その年の大阪桐蔭高校は秋の国体も制し、史上3校目となる高校3冠を達成し、藤浪とバッテリーを組んだ森友哉、控え投手の澤田圭佑がプロ野球入りを果たしています。高校野球ファンの中には甲子園史上最強チームに推す人もいます

藤浪はセリーグの高卒ルーキーとしては江夏豊以来46年ぶりの2桁勝利をあげるという華々しいスタートを飾り、3年連続2桁勝利を記録し、タイガースのエースとして順風満帆に思われましたが、その後は制球難もあり、勝ち運にも見放されてしまいました。

しかし、まだ若く、荒れ球だからこその打ちにくさや、197cmの長身から繰り出される速球の威力は魅力的であり、その剛腕の復活が期待されています。

今回は甲子園春夏連覇の天才投手藤浪晋太郎の凄さが分かる名言や語録を紐解き、伝説エピソードから努力論にまで迫ります。

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藤浪晋太郎について

まずは藤浪晋太郎の経歴を追ってみます。

1994年4月12日、大阪府堺市出身。中学校の時には世界野球選手権の日本代表に選ばれ、卒業時には身長190cmを越え、すでに大器して注目されていました。大阪桐蔭高校では1年夏からベンチ入りし、3年生となった2012年には森友哉とバッテリーを組み、春の選抜大会、夏の選手権大会と、甲子園春夏連覇し、国体も制して高校3冠を達成。同年のドラフトでは1位指名で4チームが競合の末、阪神タイガースが交渉権を得て、入団します。

ルーキーイヤーから開幕1軍入りを果たし、8月には高卒新人としては2人目となる月間MVPを獲得し、セリーグでは江夏豊以来、46年ぶりとなる高卒ルーキーでの2桁勝利を記録します。惜しくも新人王は逃しましたが、セリーグから特別表彰を受けました。2014年も快投を続け、2年連続で2桁勝利を記録。2015年には投球回数を上回るシーズン221奪三振で最多奪三振を獲得。自己最多となる14勝をあげ、再びセリーグでは江夏以来の46年ぶりに、高卒ルーキーイヤーから3年連続での2桁勝利を達成しました。

2016年は右肩の炎症による調整不足がたたったのか、シーズン7勝で終わり、2017年には制球難からの自滅が目立つようになって2軍落ちも経験し、2018年は通算50勝をあげたものの復調せず、ついに2019年は1軍での登板数がわずか1試合にとどまりました。

2019年シーズン終了まで、プロ通算7年で50勝、防御率3.25。最多奪三振1回。

2020年シーズンはコロナウイルスに感染して出遅れてしまい、イップスやトレードの噂が絶えない藤浪ですが、その潜在能力は誰もが認めています。是非とも華麗なる復活を期待したいところです。

 

私が選ぶ、藤浪晋太郎の凄さがわかる名言・語録集

【名言語録その1】

「キャッチャーの後ろまで突き抜けていくイメージにしたのが、いいリリースにつながった」

藤浪といえば威力のある速球が最大の武器です。何だかんだ言って威力のある真っ直ぐが一番打ちにくいボールだと話すバッターも多いですし、藤浪の2メートル近い身長と長いリーチを生かした速球は間違いなく強力です。それはまさに「キャッチャーの後ろまで突き抜けていく」ような印象です。

世間ではイメージという言葉は、漠然とした何かを意味すると思っている人が多いようですが、本来イメージというのはもっと具体的なものです。理由もなく何となく抱いているものではなく、それまで培ったものが根拠になった明確な形です。

藤浪はマウンドからホームベースまでの18.44メートルではなく、キャッチャーを突き抜けた20メートルくらいの距離感を「イメージ」してボールを投げ込むのですから、その威力は凄まじいはずです。

ただし軌道は他の投手と違ってくるでしょうし、ストライクゾーンの設定が難しく、目標物も「イメージ」しにくいので、コントロールするのがなかなか難しいだろうと想像できます。

藤浪の課題とされるコントロールの悪さですが、荒れ球というのはバッター側からするとかなり打ちにくい相手です。それで活躍した投手はたくさんいますし、一方でそれを修正しようとしすぎて消えた投手もたくさんいます。確かに四死球の多さは野手や首脳陣、見ているファンからするとイライラしてしまうものですが、たとえば野茂英雄などは点を取られなければいいと割り切っていました。

荒れ球はいわば「諸刃の剣」です。それを最大に生かすためには、藤浪自身はもちろん、周囲の人たちもある程度の割り切りが必要なのかもしれません。

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【名言語録その2】

「バントをやらせようと思って、しっかり投げないまま先に走り出してしまった。それでああいうボールになってしまった」

2015年4月25日の阪神対広島戦で、2回裏1死1塁の場面、打者は投手の黒田博樹でバントの構えというところで、藤波は2球連続で胸元にぶつかりそうな球を投げ、2球目で尻もちをついた黒田は、バッタを持ったままマウンドの藤浪に向って歩き出すという一触即発の状態になりました。

その状況について黒田は「藤浪くんがバントをさせたくない気持ちはわかるが」と理解を示しつつも、「2球続けてきたから。年齢は関係ない。自分の体は自分で守らなければならない。あそこで僕がへらへらしているようでは、チームにも影響を与えてしまう」と話しています。

両者の言葉からわかるのは、藤浪はバントをさせにいったのにボールが抜け、黒田はバントをさせたくないから厳しいコースにきたと感じていたことです。メジャー帰りで、おそらく藤浪については新人から2年連続2桁勝利をあげている投手としか知識のなかった黒田は「2球続けてきた」から意図して投げていると思ったのでしょう。しかし実際は藤浪の焦りからくる失投でした。そこに藤浪の不器用さや未完成さがあるのかもしれません。

2013年、藤波は更にステップアップするため、極秘でダルビッシュ有にコンタクトを取り、合同トレーニングをしました。その後、ダルビッシュは藤浪について「頭のいい選手」と評しました。

おそらくそれは正解なのでしょう。しかしダルビッシュのように器用ではないために、理想と現実が空回りしているのかもしれません。そこに藤浪の課題がありそうな気がします。

 

【名言語録その3】

「自分はミスタータイガースよりも、阪神のエースと呼ばれたいんです」

ミスタータイガースといえば藤村富美男、村山実、掛布雅之など、タイガースの象徴というべきスター選手です。藤浪はそんな人気と実力を備えたスター選手となるよりも、確実にチームに貢献するエースを目標にしているようです。

 

「言葉でチームを引っ張っていくのは難しいですけど、やはりプレーで引っ張る、結果を示すことが一番じゃないですかね」

そう語る藤浪ですが、それだけに2017年以降の成績には自身も不満に感じている筈です。最初の3年は彼の持っている素質だけで2桁勝利をあげられていたのだと思います。素質だけでそれだけ勝てるものを持っているのですから、ここから本当のエースとなるために、素質を越えた成果を期待したいものです。

 

名言からの学び

・イメージとは具体的なものでなければ意味がない。

・そもそも理想と現実は一致しない。

・素質は土台のひとつにすぎない。

 

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