佐々木朗希の凄さが分かる名言・語録集!天才投手の伝説エピソードから人生哲学まで
日本プロ野球において、ピッチャーが投げるストレートの平均球速はおよそ143キロ前後です。近年は当たり前のように150キロ以上のボールを投げる選手が増えて来たとはいえ、それはまだまだ一握りのようです。プロ最速記録は2016年に大谷翔平が記録した165キロ。高校生でそれに匹敵する163キロを投げたのが佐々木朗希です。
2019年のドラフトで4球団競合の末、千葉ロッテマリーンズに入団した佐々木。ルーキーイヤーは公式戦登板はありませんでしたが、同じ岩手県出身の先輩である大谷が持つ日本最速記録を破る可能性を感じさせる大器です。
東日本大震災で父親と祖父母を失くし、転居を余儀なくされる苦難を味わいながらも野球を続けた佐々木。大船渡高校では登板過多のために岩手県大会決勝での登板を回避し、惜しくも甲子園出場を逃したため、國保洋平監督と共に賛否両論の批評にさらされましたが、それは彼がひとりで試合を支配できるほどの力を持っている証明でもあります。
今回は高校生最速記録を持つ佐々木朗希の凄さが分かる名言や語録を紐解き、天才投手の伝説エピソードから人生哲学にまで迫ります。
佐々木朗希について
まずは佐々木朗希の経歴を追ってみます。
2001年11月3日生まれ、岩手県陸前高田市出身。2011年3月11日に起った東日本大震災の津波により自宅を流され、父親と祖父母を失い、大船渡市へ移住。少年野球、中学軟式野球で活躍し、卒業時には県内外の有力私立高校から勧誘を受けますが、地元で野球を続けることを選択し、大船渡高校に進学します。
高校1年で147キロ、2年で157キロを叩き出し、高校日本代表候補にも選ばれ、甲子園未出場ながらも全国的に名前を知られるようになっていきます。高校3年の夏の岩手県大会決勝では、甲子園まであと一歩と迫りながらも、それまでの登板過多を考慮し、決勝での登板を見送られました。結果として12対2の大差で敗れたため、その采配は様々な批判を浴びましたが、同時に理解の声も多く、世論を二分し、ひとつの社会問題となりました。
2019年のドラフト会議で4球団による競合の末、千葉ロッテマリーンズより1位指名を受け、入団します。2020年は公式戦登板はなく、身体強化に取り組みました。
2021年にはオープン戦に登板し、大器として、今後の活躍が期待されます。
私が選ぶ、佐々木朗希の凄さがわかる名言・語録集
【名言語録その1】
「子どもの頃、野球選手になれるとも思っていませんでしたし、決して目立つ選手ではなかった。プロ野球選手になるという夢すらもっていなくて、普通の会社に就職して結婚して静かに過ごしたいと思っていたぐらいですよ」
佐々木の出身地である岩手県からは、菊池雄星と大谷翔平という二人のメジャーリーガーが生まれています。共通しているのはいずれもプロになるまで、比較的伸び伸びと野球を楽しめる環境にいたという点でしょう。
伸び伸びとはいえ、佐々木は小学生の時に生まれ故郷の陸前高田市で東日本大震災にあい、津波によって父親と祖父母を亡くし、大船渡市に移り住むという悲劇を経験しています。あの未曾有の大震災において宮城県と岩手県の沿岸部出身者のほとんどが、親族や知人友人など誰かしらが犠牲になっていると言っても過言ではなく、佐々木もまたその哀しみを抱えるひとりです。
そんな体験をしていたからこそ、県内外の有力私立高校からたくさんの誘いがあっても、移り住んでからいろいろと助けてくれた大船渡の公立高校に進学し、苦労を共にした仲間たちと野球をしたいという気持ちになったのでしょう。
同時にフィギュアスケートの羽生結弦、卓球の張本智和などのように、いやが上にも被災者でもあったアスリートとして見られることになります。震災から10年目となる2021年のインタビューで、佐々木は「10年目という節目に、僕はプロ野球選手でいられる。ファンの方々に元気を与える活躍ができるように頑張りたい」と答えています。
震災の影を背負い過ぎることなく、まずはプロ選手として大きく羽ばたく姿を見たいものです。
【名言語録その2】
「高校野球をやっている以上、試合に出たいのは普通のこと。投げたい気持ちはあった」
高校3年の夏、甲子園まであと1勝に迫った岩手県大会の決勝戦。佐々木は登板することなく、高校最後の夏を敗戦で終えました。佐々木が登板しなかったことについて大船渡高校の国保洋平監督は「故障を防ぐためです」と説明しています。
佐々木本人は投げられる状態だと感じていたようですし、国保監督も「投げなさいと言ったら投げたと思うのですが、私には決断できませんでした」と語っています。ただ予選では194球で完投した後、中2日の準決勝でも完投して迎えた決勝と、過酷な条件だったのは間違いありません。
この一件に関しては賛否両論が渦巻き、社会問題にもなりました。ただ最も重要なことは、国保監督の決断を佐々木もチームメイトも受け入れたということです。もちろん中には納得のいかない気持ちを抱いた人もいるでしょう。しかし大概の物事には賛否があります。意見をぶつけ合うことも大事ですが、理解し、協調するのはもっと大切なことです。大人たちは高校生たちが事情を呑み込んで受け入れた結果を評価すべきです。
少なくとも今日、故障することなくプロに進んだ佐々木の雄姿を見ることが出来るのは、その時の彼らの決断があったからこそなのかも知れないのです。
【名言語録その3】
「暗黙知と形式知ですね。自分の頭に描いていることを言語化できる人間になりたいですし、それが憧れです。まだまだぜんぜん自分の思っていることを言葉にできない。それがもどかしいし、そういう存在でありたいと思います」
「暗黙知」と「形式知」とは、科学者でもあり哲学者でもあるマイケル・ポランニーが提唱した認識です。前者は個的で身体的な認知で、無意識にその知識を利用していて言語化されていない知識です。後者は客観的で理性的な認知で、数式や言葉などによって可視化された知識です。
まだ高校生だった佐々木がそのような知識を持っていることに驚きますが、彼は強く「形式知」を意識しているようです。スポーツ選手の中には、直感的で「暗黙知」で活躍する天才型の選手もいますが、たとえばメジャーリーガーのダルビッシュ有のように、自身の投球について「形式知」で理解し、ゆえに高い再現性を見せる選手もいます。
高い再現性は安定したパフォーマンスにつながりますし、それを起点に変化を加えることも容易になります。つまり佐々木はすでにかなり高い次元で理想のパフォーマンスについて考えているといえます。
2021年シーズンを前に佐々木は「出発、発見、発揮、先発。今年を漢字一字にすると『発』です。僕も今年がどんな1年になるか楽しみで仕方がない」と話しています。高卒2年目とは思えないほど見事に「言語化」が発揮されています。ルーキーイヤーは2軍でも登板機会はありませんでしたが、今後はたくさんの素晴らしいピッチングと言葉を残すに違いありません。
名言からの学び
・哀しみを知るからこそ、喜びの尊さを知る。
・理解し、協調することが結論への道である。
・具体的に言語化することが本当の理解につながる。
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