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プロ野球選手のセカンドキャリアを成功させるには?アスリートの就職・転職を考える

平均9年と言われるプロ野球選手としての寿命。引退時の平均年齢も29歳と一般の会社員で言うとまだまだこれから働き盛りですよね。

たとえ、40歳などプロ野球選手としては長く活躍して引退しても、その後の人生もまだまだ長い。

NPBでは年間で約100人という多くのプロ野球選手が引退や戦力外となり、その後の人生を模索することになります。

それではプロ野球選手の引退後はどのような職に就いているのでしょうか。実際の成功例からプロ野球選手のセカンドキャリアについて考えていきましょう。

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プロ野球選手のセカンドキャリアとは?

セカンドキャリアとは人事労務用語で「第二の人生における職業」のこと。

どの業界でも定年後や子育てを終えた後などを指し使われる言葉ですが、プロスポーツ界において特に使われる言葉であり、プロスポーツ選手の引退後のキャリアを意味しています。

プロ野球選手の代表的なセカンドキャリアとしてはコーチや球団職員、また野球解説者などですね。

 

プロ野球選手のセカンドキャリアで成功しやすい職業について

プロ野球選手のセカンドキャリアでよく聞くのは、1軍や2軍のコーチ・球団傘下のジュニアチームのコーチ・スカウトマン・打撃投手などチームに直接関わる仕事ですよ。

しかし、その道に進める選手はごく僅か。ある程度の成績を残していたり、知名度がある選手がほとんどです。

 

また、チームに直接関わらずとも指導者になるケースも沢山あります。社会人や高校、少年野球など、プロで培った知識や経験は沢山の人が必要としています。

 

プロ野球選手となるような人たちは幼い頃から野球漬けの日々を送っておりバイト経験や社会人経験が無く引退を迎えることがほとんどです。

そうなれば野球以外の職に就き成功するには余程の努力が必要となってしまうため、セカンドキャリアで成功するには野球に関わる仕事となってしまうのです。

 

プロ野球選手のセカンドキャリアの成功例をご紹介

ここからは、プロ野球選手のセカンドキャリア成功例を紹介していきます。

元楽天イーグルスの長谷部康平投手 (営業)

NPBが毎年秋に行っている「セカンドキャリアでやってみたい職業アンケート」で、2018年に初めて「一般会社員」が1位となりました。

多くのプロ野球選手が引退後にコーチなどを目指す中、当時異例の転身と言われたのが、営業マンとなったのが楽天イーグルスで活躍した長谷部康平さんです。

2007年の大学・社会人ドラフトで5球団から指名を受け1位入団した左腕はルーキーイヤーからのケガに悩まされ、一軍と二軍を行ったり来たりする中、ついに31歳の時に球団から戦力外通告を受けます。

その際の球団からのオファーが「営業」として球団に残って欲しいということでした。

そのオファーを快諾した長谷部さん。実はこのオファーが無くても、引退後は一般企業で営業職に就くつもりでビジネス書なども読んでいたそうです。

長谷部さんは営業職を志した理由を「20年ほど野球をやってきたので、これを利用して仕事をするのもありなんですけど、たった一度の人生なので、違うことにチャレンジしたいと思った。今後何をするにせよ営業は必要なスキル。」と語っています。

営業職をやってダメだったとしてもこの営業での経験は他の仕事に活かせると思ったそうです。

長谷部さんは楽天野球団の営業部に所属。

始めは年間シートの販売業務などに携わり、約半年後にスポンサー担当へと異動し活躍しています。

引退直後は本人もファンも「プロ野球選手・長谷部康平」が抜け切れていませんでしたが、あれから2年が経ち、今ではイーグルス本拠地のスタジアムなどで走り回る姿はすっかり球団の一社員です。

 

元読売ジャイアンツの條辺剛選手 (うどん店経営)

埼玉でうどん店を経営し成功したのは読売ジャイアンツの中継ぎ投手として活躍した條辺剛さんです。

ジャイアンツファンならずとも「條辺」と聞けば元読売ジャイアンツの選手だと分かる野球ファンは多くいると思います。

 

1999年のドラフトで巨人から5位指名を受け入団。ルーキーイヤーに高卒ルーキーとしては34年ぶりの先発デビューを果たし、翌年には中継ぎ・抑えとして46試合に登板。その翌年にも47試合に登板して、リーグ優勝・日本一にも貢献した條辺さん。

しかし、その後は肩の故障もあって低迷。2005年に戦力外通告を受けて、引退を決意しました。

プロ野球選手として活躍した期間は実質2年。引退した時の條辺さんは24歳でした。

うどん店経営を志した條辺さんは、自らうどんの本場・香川県に移り住み、約2年ものあいだ修行に励みました。

そして2008年に『讃岐うどん 條辺』を開店。開店当初はネームバリューで1日800食ほど出ていたそうですが、その後150食まで落ち込んだそう。飲食店経営の難しさを痛感した條辺さんですが、接客や麺打ち・だし作りの基本に立ち返ったことで客足が戻りました。

條辺さんは10年経った今でも気温や湿度によって塩水の量や茹で時間を変えたり、試行錯誤してうどんを作り続けており、勉強の毎日だと語ります。

飲食店は10年生き残れるのは1割と言われる中、『讃岐うどん 條辺』は開店から10年が経ち、常連客も増え、今では有名店となっています。

真摯にうどんと向き合っているからこその成功と言えそうです。

 

[参考URL]https://www.topics.or.jp/articles/-/58265

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元読売ジャイアンツの元木大介選手 (解説者・タレント→経営者→監督・コーチ)

プロ野球選手のセカンドキャリアとして珍しく面白い例も挙げてみます。それは、元読売ジャイアンツのくせ者と呼ばれた元木大介さんです。

1990年のドラフト1位で読売ジャイアンツに入団した元木さんは1991年~2005年までジャイアンツ一筋でプレーしました。

2005年33歳で現役引退後、プロ野球解説者のみならずタレントとしてもお笑い芸人顔負けの巧みなトークでお茶の間を楽しませた元木さん。

2010年からはラーメン屋を立ち上げ、3店舗開店したがいずれも2014までに閉店しています。プロ野球選手が引退後に飲食店を経営することはよくありますが、すぐに閉店してしまうことも多いのが実状です。元木さんもラーメン屋も失敗例となってしまいました。

その後も解説者やタレントとして活躍していた元木さんですが、突如2018年にU-12日本代表監督に就任します。そして、手腕を発揮し元木さんは世界一の監督になりました。指導者のイメージが無かった為、たくさんの野球ファンから驚きの声が上がりました。

さらに、翌年2019シーズンからは読売ジャイアンツの一軍コーチに就任。引退後タレントメインで活躍していた人がNPBの一軍コーチとなるのは非常に珍しいケースだと言います。

引退後、解説者・経営者、そしてタレントとして活躍し、プロ野球選手であったことすら知らない世代もいるかもしれません。そんな中、U-12の世界一監督となり、読売ジャイアンツ一軍コーチに就任。セカンドキャリアの成功と失敗を経ての大成は、「くせ者・元木」ならではかもしれませんね。

 

 

セカンドキャリアを成功させるポイントは?

セカンドキャリアを成功させるポイントは、自分がプロ野球で培った経験を活かせる職業を選ぶことです。

野球指導者や球団職員などでしょうね。

やはり自分の得意なことを職業にすれば需要もありますし、その需要に自信を持って応えることができます

 

もし野球以外の職業を選ぶ場合はプロ野球選手だったというプライドを捨て一からではなくマイナスから勉強する気持ち・姿勢で臨むことが必要です。

その道にはその道のプロがいます。飲食業一つとっても例えば焼肉店をやろうと思えば肉のプロがいます。半端な気持ちで経営すればその道のプロに負けるのは時間の問題となってしまうでしょう。

 

しかし、現在プロ野球界ではプロ野球選手のセカンドキャリア問題を深刻に捉え始めています。

プロ野球選手の転職をサポートしてくれる企業と組んだり、ソフトバンクホークスでは引退する選手全員にソフトバンクグループでの再就職を進めるなどの対応をしているそうです。

野球選手を引退したら価値が無くなるわけではありません。野球という一つのことを突き詰めた熱意や諦めない心、チームをまとめてきたリーダーシップなどはどの業界でも高い評価が得られるでしょう。

自分から進んで行動を起こしたい方には、体育会出身専門の「スポナビキャリア」という転職サービスもあります。もちろん無料ですし、専門のアドバイザーが付いてくれるので一度話を聞いてみるのもオススメです。

体育会出身者の特別な転職【スポナビキャリア】

 

毎年プロ野球界を去っていく多くの選手たちが不安無くのセカンドキャリアの道に進める未来が来ることを祈っています。

 

まとめ

・プロ野球選手のセカンドキャリアとは、引退後の第二の人生(キャリア)のことを言う。

・センカンドキャリアで成功するポイントはこれまで野球で培ってきたことを活かせる導者や球団職員、解説者などだが、プロ野球界に関われるのは一握り。

・野球以外で成功するにはプロ野球選手だったというプライドを捨て一からではなくマイナスから勉強する気持ち・姿勢で臨むことが必要。

・現在プロ野球界では引退後の選手の転職をサポートしてくれる企業と組んだり、ソフトバンクホークスでは引退する選手全員にソフトバンクグループでの再就職を進めるなどの対応をするなど、セカンドキャリアを後押しする体制を整えようとしている。

 

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