王貞治の名言・格言全集!尊敬され続ける天才打者の努力論やリーダー論とは?
2018/09/02
世の中の様々な分野には、いわゆる“スーパースター”と称される人物が存在します。もちろん、野球界でも長い歴史において数多くのスーパースターが誕生してきましたが、その中で、誰もが認める別格領域の中心に君臨するのが王貞治氏。世界1位に輝く868本塁打ほか幾多の偉大な記録を樹立し、長嶋茂雄氏との「ОN砲」「ONコンビ」で国民的英雄となりました。
また、監督としては読売ジャイアンツ、福岡ダイエーホークス、福岡ソフトバンクホークスで長年に渡って指揮を執り、リーグ優勝、日本一を経験。さらには、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の監督として初代チャンピオンの座に就きました。
野球界での突出したキャリアはもちろん、人格者としても知られ、現役選手時代の1977年には国民栄誉賞を受賞。
今回は、問答無用の偉大な人物として老若男女から圧倒的な尊敬と支持を受ける王氏がこれまでに発信してきた名言の中から3つをピックアップ。努力論やリーダー論に迫ってみたいと思います。またその他知りうる限りの名言をご紹介しますのできっと、あなたの心に響く名言が見つかることでしょう。
特選!私が選ぶ「王貞治監督の三大名言」
「努力は必ず報われる。もし報われない努力が
あるのならば、それはまだ努力と呼べない。」
「努力」--この2文字が、王氏について語る上で最大のキーワードになるでしょう。
現役当時をリアルタイムで見ていない若い世代の野球ファンの中では、プロ1年目から抜群の成績を残した天才打者というイメージがあるかもしれませんが、早稲田実業高校を卒業してプロ入りしたルーキーイヤーから数年は、投手から野手に転向したばかりということもあり、かなり苦労するシーズンが続いたのです。
恩師・荒川博コーチの勧めで取り組み始めた一本足打法が固まり、本格的に覚醒したのはプロ4年目。その間の血のにじむような努力は、荒川コーチ宅でバットを振り込んで畳が擦り減ったことや、天井から吊るした紙を刀で切っていたなど、数々のエピソードからもわかります。
心無いファンから「王は王でも、三振王!」と野次られていた我慢の日々。その間に積み重ねていた荒川コーチとの二人三脚での努力。体が前方へ突っ込む悪癖を修正するために、思い切って右足を上げさせた指導力は見事の一言に尽きますが、黙々と努力を続けられた王氏の我慢強さ、忍耐力にも脱帽です。
通称“フラミンゴ打法”の完成から始まった、その後のサクセス・ストーリー。闇雲に練習して自己満足で終わるのではなく、正しい方法で報われるための真の努力を続ける。この言葉には、実に重みがあります。
「練習を怠る人が上手くなることはない。
修練して上手くなった人が、より上手くなる。」
前述の「努力」が源泉になっていると思いますが、「修練」という言葉を敢えて使っていることが、このフレーズに深みを加えています。武士道にも通じる、凛とした趣さえ感じられますね。
上手くなった人が、より上手くなるというのも、質量ともに抜群の努力をしてきた人にしかわからない感覚でしょう。何か一つの道を究めるために鍛錬を積み重ね、ある程度のレベルまで達して成果を出しても、そこで留まるか、あるいはさらに上のレベルまで上り詰めていけるか――。そこが一流と超一流の分岐点かもしれません。
スポーツはもちろん、勉学やビジネスにおいても参考になる言葉ですね。
「我々は勝つしかない。
勝てばファンも拍手で迎えてくれる。」
監督として結果を出せず、球場からの移動バスに生卵をぶつけられるような辛い出来事も経験した王氏。こういった屈辱や悔しい思いを、次のステップに向けての反発力に変えられるのも、芯の強い努力家だからこそでしょう。
そして、監督として確かな実績を残せたのは、この“勝つしかない”という強い信念かあったからと思われます。勝つことでファンを喜ばせる。ファンを幸せにする。プロとして努力を欠かさないのは当然のこととして、やはり結果を出すことで責務を果たす。この考え方を礎とした王監督の采配や言動が、たくさんの尊敬を集める礎になったと思われます。
スポーツに限らず一般社会でも、周囲から絶対的な信頼を置かれるリーダー、一目置かれる人物というのは、目的設定が明確かつ純粋で、真っ直ぐな思考を有するのではないでしょうか。
王監督のこの姿勢や思考はどの時代のリーダーにも参考になることでしょう。
その他の気になる名言・格言の全て!
ここでは、その他の名言のうち、私が知りうる限りの名言の中から気になるものを全てご紹介いたします。解説はありませんが、きっとあなたの心に響く名言が見つかることでしょう!
「敵と戦う時間は短い。自分との戦いこそが明暗を分ける。」
「僕は人生は円だと思ってきました。朝があれば、昼があり、夜があって、朝がくる。季節で言えば冬がくれば、春、夏、秋がきて。これはもう止めようがありません。人間もサイクルみたいなものがあって、調子がいいときもあれば、悪いときもある。」
「もう打てないんじゃないかという恐怖は、常について回るんです。結果を残してきた人ほど不安と戦ってきたはずだし、恐怖心を持っていない人は本物じゃない。その怖さを打ち消したいがために、練習するわけです。」
「名選手になることは、難しくない。努力を怠らず、目の前にあるものをキッカケを逃さずに確実に掴んでいけば、必ずどうにかなる。」
「勝つための最善の努力は、どんな時もやめてはいけない。逃げたらだめなのです。」
「この国の将来の為に、私がどういうものを残せるかで、 今は頭がいっぱい。」
「自分のためにやるからこそ、それがチームのためになるんであって、「チームのために」なんて言うやつは言い訳するからね。オレは監督としても、自分のためにやってる人が結果的にチームのためになると思う。自分のためにやる人がね、一番、自分に厳しいですよ。」
「仕事は忍耐第一主義。」
「ジャイアンツでは、何のための練習なのか、自分の役割は何なのかを明確に意識していました。」
「最高のものを求める強い気持ちがないと、結果は出ないものなんだよ。」
「直球を一球でしとめろ。それが、できなくなれば終わりだぞ。」
「ときには嵐のような逆境が、人を強くする。」
「今までの僕の記録は、みんな耐えることで作られてきた。」
「いい時もあるし、悪い時もあります。自分もまた、それで初心に戻れたりしましたね。」
「やっぱり勝つと見えてくるものがあるんだよ。」
「練習で120%の力で振れ。そうすれば試合は80%の力でいい。」
「チームでも人でも、成長するときは45度の角度で一本調子で上がっていくことはない。最初は見えないくらいジワジワと上がっていき、途中から急カーブで伸びるものです。そのジワジワの時期にも、監督としては辛抱強く言い続けること、そして待ち続けることが大事なのです。」
「ヒットを打てなくても口惜しくなくなったし、ホームランを打ってもそんなに嬉しくなくなった時、限界がきたと思った。」
「ホームランというのは準備したことがちゃんとできてるだけの話。」
「バッティングというのは太陽のまわりを運動する惑星みたいなものでね。その核心は軸として定まっている。」
「勝負は、「ゲームセット」と審判が言うまで、分からない。」
「カネほしさに野球をやる人は、決して本物にはなれないでしょう。」
「過去にとらわれず、現在をいかによくするか。」
「基本的にプロというのは、ミスをしてはいけないんですよ。」
「ホームランを打つことは注目されたけど、それ以外は、あくまでも王貞治だと思っていた。世間はなかなかそう思っていなかったけど、僕はそういう生き方をしようと思っていたからね。」
名言からの学び
・「努力」が、王氏について語る上で最大のキーワード。その努力も、報われるための真の努力が大切ということを肝に銘じたい。
・上手くなっても、練習する努力を怠ってはいけない。そこが、一流と超一流の分岐点かもしれない。
・監督として幾多の実績を残せたのは、“勝つしかない”という純粋で真っ直ぐな強い信念かあったからこそ。
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