緒方孝市監督の凄さが分かる名言・語録集!人柄と魅力やリーダー論にも迫る!
緒方孝市監督といえば、プロ野球界に身を投じたときから広島一筋。
現役当時から現在に至るまで一度もチームを離れていない稀少な野球人であり、“ミスター・カープ”の1人としてオールドファンから近年のカープ女子まで老若男女問わず幅広い知名度と人気を誇っています。
今回は、そんな緒方孝市監督の名言や語録を3つ取り上げ、緒方監督の凄さや人柄と魅力、そしてリーダー論にまで迫ってみたいと思います。
緒方孝市氏について
それでは、まず、緒方監督の経歴についておさらいします。
1968年(昭和43年)12月25日生まれ、佐賀県鳥栖市出身。佐賀県立鳥栖高校から1986年ドラフト3位で広島東洋カープに入団。2年後の1988年シーズンに一軍デビューを果たし、当時弱冠19歳にして同年の日本シリーズにもスタメン出場を果たしました。
均整の取れた身体に有する高い運動能力を生かし、走攻守三拍子そろった外野手としてトータル22年間、現役生活を続けました。怪我に泣かされる年も少なくありませんでしたが、スマートな外見とは裏腹の強靭な精神力を礎に何度も立ち直り、インパクトのある活躍と実績を蓄積。
1996年には、セ・リーグでは11年ぶりとなる50盗塁を記録し、同年を挟み3年連続で盗塁王を獲得しています。
打撃では、センターから右方向への技術を高いレベルで体得してから数字が着実にアップ。決して長距離砲タイプではありませんが、1997年にはサヨナラ満塁本塁打を放つなど、好機で印象深い一打を放ち、バットでもファンを魅了し続けました。通算安打1506、打率.282、本塁打241、打点725、盗塁268は、いずれも一流の域の数字といっても過言ではないと思います。
2009年に現役を引退し、その後も広島東洋カープで指導者としてチームに貢献。守備走塁コーチ、打撃コーチ、野手総合コーチ(ヘッド格)として自己の研鑽を積み、2015年に監督就任。同年は4位に終わりましたが、翌年から2年連続でセ・リーグの頂点を極め、名監督への道を邁進しています。
特選!私が選ぶ「緒方孝市氏の三大名言」
「試合が終わればユニホームが真っ黒に。そうありたいと、最後の最後まで思っていました」
“イケメン監督”と称されることもあるように、若かりし頃から現在に至るまで洗練されたルックスや佇まいは変わらず、女性人気も高い緒方監督ですが、この名言からは、いかに泥臭く野球道を極めていたかが汲み取れます。
試合はもちろん、練習からストイックに全力で取り組んでいたからこそ、時には怪我に見舞われることがあっても、それを悉く乗り越えて、22年間もの長きに渡って現役生活を続け、立派な実績を残せたのだと思います。その姿勢が現在のチームにも浸透し、黄金時代を築き上げつつある原動力につながっているのではないでしょうか。
何かにつけて効率化や要領の良さが優先される慌ただしい現代社会ですが、緒方監督のこの名言から伝わってくる愚直なまでの生真面目さや、真摯な取り組み方があっても良いと感じます。
「限界は自分が思うより、もっと上に、先にある。満足して自分で勝手に限界を作っているだけだ」
学業でも社業でも、個々の基本的な能力によって出来る範囲のことがあるもの。それはもちろん、能力だけでなく、物理的な問題などによって線引きの位置は異なると思いますが、限界を勝手に決めてしまうのは非常にもったいない。
この名言は、そのことを明瞭簡潔に教示してくれています。勝手に限界を作るということは、すなわち、妥協してしまうことと言い換えられるかもしれませんし、もっと平易に表現すれば、諦めが早いということにもなりそうですね。
物事がうまく運んでいるときは、向上心がどんどん高まって、もっともっと挑戦していこうとか、さらに突き詰めていこうといった前向きな心境になれると思いますが、逆のシチュエーションでは、なかなかそうはいかないもの。中途半端に満足してしまっては、その先の進化も見込めなくなりますからね。
そういえば、同じく現役を長く続けてきた山本昌投手(中日ドラゴンズ)は「自分はしつこい性格だから」と公言していました。表現こそ異なりますが、限界を作らず、まだまだ出来る、まだまだ極められると思い続けてきたからこそ、自己のスキルとステータスを高めてこられたのでしょう。私たちも、ぜひ見習いたい思考・実践法です。
山本昌の名言!球界レジェンドのトレーニング方法や姿勢から学ぶ努力論
「一球一球に集中してやってくれればそれでいい」
主力野手が全盛期を迎え、投打ともに潜在能力の高い人材が次々と台頭して、チーム力が年々着実に高まっている広島東洋カープ。近年では少なくなっていたセ・リーグ連覇は、必然の結果だったといえるでしょう。
試合後もそれほど多くは語らず、明瞭簡潔にコメントする緒方監督。采配ミスを素直に認めることはあるものの、選手の個人名を挙げて批判したり、苦言を呈したりすることは、ほぼ皆無といってもいいくらいです。
選手の立場とすれば、この名言のように、練習から試合までシンプルに一球一球に集中してやってくれ…と言われるほうが、伸び伸びとしたパフォーマンスを発揮しやすいかと思います。
自由放任とまではいきませんが、プロとしての責任を十分に持たせて仕事をさせる。細部に至るまで指示を出す、いわゆる管理野球で成果を上げた監督も、長いプロ野球の歴史においては存在しますが、緒方監督のリーダー論は基本的に、選手の自覚に任せて見守るスタンスではないかと…。そのようなことを感じた名言です。
名言からの学び
・ストイックで全力。愚直なまでの生真面目さや真摯な取り組み方があっても良い。
・妥協したり諦めたりして、限界を勝手に決めてしまうのは非常にもったいない。
・シンプルな言葉でプロとしての責任を十分に持たせて仕事をさせることが緒方孝市監督のリーダー論。
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