歴代の最優秀防御率ランキング!メジャー記録も一緒にチェック!【プロ野球】
今回は、相手に点を与えないピッチャーに対しての指標となる防御率について歴代の最優秀防御率について色々まとめてみました!
日本の歴代シーズン最優秀防御率、歴代通算の最優秀防御率についてランキングを交えてまとめています。
メジャーリーグの最優秀防御率についても記していますので、同時に確認してみましょう。
目次
歴代シーズン最優秀防御率ランキング!
それでは、初めに日本のプロ野球の歴代シーズン最優秀防御率のランキングのトップ5までを見てみましょう。一体どんな名投手たちがランクインしているでしょうか?
順位 | 投手名 | 所属チーム | 防御率 | 達成年度 | 投球回 | 自責点 |
1 | 藤本 英雄 | 巨人 | 0.73 | 1943年 | 432.2 | 35 |
2 | 景浦 将 | タイガース | 0.79 | 1936年秋 | 57 | 5 |
3 | 沢村 栄治 | 巨人 | 0.81 | 1937年春 | 244 | 22 |
4 | 野口 二郎 | 大洋 | 0.88 | 1941年 | 338 | 33 |
5 | 林 安夫 | 朝日 | 0.887 | 1943年 | 294 | 29 |
ランキングをざっと見ますと、およそ70年以上昔の時代の選手たちがランクインしていますね。これだけではなく、ランキングの20位までを遡ってみても、一番新しい記録が10位にランクインしている村山実選手の1970年が最新となっています。
昔は打者のレベルが今よりも低く、良いピッチャーであればあるほど防御率が低くなっていました。しかし、時代と共に打者への新しい練習方法やトレーニング法が導入され、選手全体の技量が底上げされたことにより、防御率を昔より低くすることが困難になったのです。
現代の投手がこのランキングにランクインするには、投手としてとてつもなく高いレベルが要求されると言っても過言ではないでしょうね。
歴代通算の最優秀防御率ランキング!
順位 | 投手名 | 防御率 | 実働期間 | 投球回 | 自責点 |
1 | 藤本 英雄 | 1.9 | 1942~1955年 | 2628.1 | 554 |
2 | 野口 二郎 | 1.96 | 1939~1952年 | 3447.1 | 752 |
3 | 稲尾 和久 | 1.98 | 1956~1969年 | 3599 | 793 |
4 | 若林 忠志 | 1.99 | 1936~1953年 | 3557.1 | 786 |
5 | スタルヒン | 2.088 | 1936~1955年 | 4175.1 | 969 |
続いて歴代通算の最優秀ランキングですが、こちらもシーズン最優秀防御率と同様昔の時代の選手がランクインしました。1位の藤本英雄選手は歴代シーズン、歴代通算最優秀防御率の両方で1位となっています。
藤本選手は日本で初めてスライダーを習得したパイオニアと言われており、スライダーを習得した1949年は肩の怪我の影響で球威が落ちていても、リーグでただ1人防御率1点台を記録しています。完全試合も1回(史上初)、ノーヒットノーランも2回達成しており、まさに日本プロ野球が誇る名投手と呼ぶに相応しい投手です!
最近の選手になりますと、33位の杉内俊哉選手(防御率2.95)まで遡ってしまいます。しかしながら、打者の技術が向上してきた現代の野球のなかで、歴代の名投手の中に杉内選手の名が刻まれていることだけでも十分凄いことですね!
メジャーの記録もチェックしよう
それでは、続いてメジャーリーグに目を向けてみましょう。日本と同様歴代シーズン最優秀防御率、歴代通算最優秀防御率をランキングにしてまとめてみました。こちらはどんな投手がランクインしているでしょうか?
歴代シーズン最優秀防御率のメジャー記録はボストン・レッドソックスなどで活躍したダッチ・レナード選手!
順位 | 選手名 | 所属球団(達成時) | 防御率 | 達成年度 |
1 | ダッチ・レナード | ボストン・レッドソックス | 0.96 | 1914年 |
2 | モーデカイ・ブラウン | シカゴ・カブス | 1.04 | 1906年 |
3 | ボブ・ギブソン | セントルイス・カージナルス | 1.12 | 1968年 |
4 | クリスティー・マシューソン | ニューヨーク・ジャイアンツ | 1.14 | 1909年 |
4 | ウォルター・ジョンソン | ワシントン・セネタース | 1.14 | 1913年 |
まずは歴代シーズン最優秀防御率ですが、日本と同様に一昔前の選手たちがランクインしていますね。メジャーのランキングには1位のダッチ・レナード選手だけが防御率0点台を記録しています。
野球の様々な記録は、メジャーリーグの方が技術の進歩、スケールの大きさなどから日本のプロ野球の記録よりも良い記録が残ることが多いですが、このシーズン最優秀防御率に関しては、日本の方が良い成績となりました。
理由としては1900年前後のメジャーには打率4割以上の成績を残した選手が十数人存在し、古くからメジャーリーグの打者の技術が、日本よりも既に高いレベルに到達していたと考えられるからです。
しかし、その打率4割を残すようなレベルの高いバッターたちが存在していた中で、ダッチ・レナード選手は防御率0点台の成績を残しています。相手に点を与えない投球ができる強力なピッチャーだったということが伺えてきますね。
歴代通算の最優秀防御率のメジャー記録はホワイトソックスなどで活躍したエド・ウォルシュ選手!
順位 | 選手名 | 所属チーム | 実働期間 | 防御率 |
1 | エド・ウォルシュ | ホワイトソックスなど | 1904~1917年 | 1.82 |
2 | アディ・ジョス | クリーブランド・ブロンコス/ナップス | 1902~1911年 | 1.89 |
3 | モーデカイ・ブラウン | カージナルスなど | 1903~1916年 | 2.06 |
4 | モンテ・ウォード | プロビデンス・グレイズ など | 1878~1894年 | 2.1 |
5 | クリスティ・マシューソン | ニューヨーク・ジャイアンツなど | 1900~1916年 | 2.13 |
続いて歴代の通算最優秀防御率のランキングですが、こちらは更に古く100年以上昔の選手たちがランクインしました。
1位のエド・ウォッシュ選手は、現役の間のシーズン防御率はほぼ1点台、2点台と年間通して抜群の安定感を誇っており、この実績もあり1946年に野球殿堂入りを果たしています。2位のアディ・ジョス選手も現役は9年間と短い間でしたが、シーズン全て1点台、2点台の防御率を記録しています。
現役通算の防御率ランキングにランクインするには、シーズンに大崩れすることなく、安定した成績を残し続ける必要があることがこの二人の成績を見ることで伝わりますね。メジャーリーグ通算の防御率が1点台を記録しているのはこの二人だけです。
メジャーリーグも最近はシーズン、通算の最優秀防御率のランキングにランクインする選手はなかなか現れません。
日本の大谷翔平選手のような規格外のピッチャーがメジャーにも新たに現れると、このランキングにランクインするチャンスが出てくるかもしれませんね!
まとめ
・日本の歴代シーズン最優秀防御率のランキングは、70年以上昔の選手たちがランクインしており、現代では打者の技術が向上し、防御率を低くするのが困難になっている。
・日本の通算最優秀防御率のランキング1位は藤本英雄選手の1.9であり、日本でスライダーを初めて投げたパイオニアと言われている。
・メジャーの歴代シーズン最優秀防御率1位はダッチ・レナード選手の0.96であり、打率4割を残すようなレベルの高い打者のいるなかで防御率0点台を記録している。
・メジャーの歴代通算最優秀防御率の1位はエド・ウォルシュ選手の1.82であり、シーズン通して大崩れすることなく、ほぼ全て防御率1点台と2点台でシーズンを終えている。
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