高校通算本塁打65本の輝かしい記録を引っ提げ、大型内野手として期待されて読売ジャイアンツに入団した大田泰示選手。入団から８年間は試行錯誤の日々もありましたが、2017年シーズンからは心機一転、北海道日本ハムファイターズの一員として活躍しています。そんな大田選手の年俸・成績推移と、身長・体重・出身校などのプロフィールをまとめました。その他、豆知識エピソードなどについても記していますので、合わせて見ていきましょう。

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大田泰示選手の年俸・成績の推移について

それでは早速、年俸と成績の推移について見ていきます。

年俸推移（2009年～2017年）

年度	年俸	球団	背番号
2009年	1200万円	読売ジャイアンツ	55
2010年	1200万円	読売ジャイアンツ	55
2011年	1000万円	読売ジャイアンツ	55
2012年	950万円	読売ジャイアンツ	55
2013年	1500万円	読売ジャイアンツ	55
2014年	1125万円	読売ジャイアンツ	44
2015年	1900万円	読売ジャイアンツ	44
2016年	2100万円	読売ジャイアンツ	44
2017年	2100万円	北海道日本ハムファイターズ	33

成績推移（2009年～2016年）

年度	試合数	打率	本塁打	打点
2009年	3	.000	0	0
2010年	2	.000	0	0
2011年	12	.154	0	3
2012年	21	.254	2	7
2013年	21	.161	0	2
2014年	44	.246	2	12
2015年	60	.277	1	3
2016年	62	.202	4	13

まず年俸についてですが、福岡ソフトバンクホークスとの競合の末に交渉権を獲得した読売ジャイアンツが提示した額は1200万円。これは、超高校級のドラフト１位選手にふさわしい数字でした。

しかし、まさに鳴り物入りで入団した後のルーキーイヤーは残念ながら一軍出場は３試合に止まり、翌年の年俸は現状維持。そして2010年は出場試合数がさらに減り、待望の初安打もお預けとなったことで、同シーズンの契約更改では200万円のダウンを強いられました。

読売ジャイアンツの選手層の厚さという、高くて厚い壁はありましたが、この２年間は金属バットから木製バットへの変更など様々な要因を通して、高校とプロ一軍のレベルの差を痛感したと思います。

それでも、二軍では2009年、2010年共に100試合以上に出場し、本塁打は17本、21本を放っていましたので、大器の片鱗は充分に見せていたと言えるでしょう。

待望のプロ初安打が飛び出したのは翌2011年５月。ここからいよいよ覚醒かと思われましたが、伸び悩み、12試合出場で打率.154。また、二軍での本塁打数も６本と激減し、２年連続の年俸ダウンとなりました。

なかなか期待に応えられない中、苦悩の日々もあったと思いますが、ここで１つの転機になったのは外野手へのコンバートでしょう。2012年の年始にはチームの顔である阿部慎之助選手や長野久義選手とグアム合宿を行い、プロ初の開幕一軍入りを決めました。

その後も完全にレギュラーを獲るまでには至りませんでしたが、９月にはプロ初本塁打。さらに２試合連続アーチをマークします。潜在能力の高さを考えると正直、まだまだ満足いく成績ではなかったものの、550万円の年俸アップを勝ち取りました。

しかし、ここから一気に上昇カーブを描くことはできず、2013年は打率、本塁打共に前年成績よりもダウン。捲土重来を期して臨んだ2014年が、真の覚醒のシーズンとなりました。

主力外野手の故障という運にも恵まれ、出場試合数が増加。特に、優勝の懸かった９月以降の活躍が目覚ましく、巨人軍81代目の４番に座った経験も。その期間に残した結果が翌年の年俸に反映されたと言えるでしょう。

2015年の打率は、ここまでの自己ベストである.277。2016年の本塁打数は過去最多の４本。ようやくコンスタントに成績を残し、レギュラー定着の日もそう遠くはないと思われた段階でトレード移籍となったのは衝撃的でしたが、本格的にブレークを果たすためには、新しい環境でリスタートすることが必要だったのかもしれません。
大田選手自身にとっては“吉”と出るような気がします。

代表歴

これまでに獲得したタイトルはありませんが、以下の２大会で代表になっています。

●2010年ＩＢＡＦインターコンチネンタルカップ
●2014年日本プロ野球80周年記念試合

打者部門の主要タイトルを手にするのは、近い将来のことでしょう。不断の努力はありますが、遠くへボールを飛ばせる能力は天性のもの。パワーヒッターが多いパ・リーグですが、まずは、ぜひとも本塁打王のタイトルを手にしてほしいです。

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身長・体重や出身校について

続いて大田選手のプロフィールも確認します。

生年月日： 1990年６月９日
出身：広島県三次市
身長：188cm
体重：95kg
投球/打席：右投右打
出身高校：東海大相模高校

身長188cmは、外国人選手を除いて現在、日本プロ野球界に在籍する日本人選手の中でもかなりの長身。また体重は95kgですから、掛け値なしの大型選手と言えます。“強靭な体躯”と称するに相応しい選手ですね。

（参考）https://www.fighters.co.jp/team/player/detail/2017_33.html
 
生まれは広島県北部に位置する三次市で、小学１年でまずソフトボールと出会い、軟式野球を５年生から始めました。お父さんが地元の三好高校野球部で投手をしていたということも影響したのでしょうね。他のスポーツ歴は、なかったようです。

もちろん、中学からも部活とクラブチームで野球に取り組みますが、中学３年のときに参加した元プロ野球選手が指導する野球教室に参加し、原辰徳さん（当時・巨人軍特別顧問）に褒められたことが、後の東海大相模高進学につながったようです。さらにもっと言えば…その縁が読売ジャイアンツ入団に結びついたような印象さえ受けますね。

 

豆知識エピソード

惚れ惚れするような立派な体と人懐っこい笑顔から、大らかで優しい性格が見て取れる大田選手ですが、新聞記者の短絡的な質問に珍しく語気を強めたことも。成績が上がらないことに対して聞かれたときに、「（結果に）おびえていたら野球にならないから」と相手の言葉を遮りました。それでも後日、謝罪されたときにはシコリを残すことなく、「違う聞き方があるだろう」と笑って許したそうで、同い年のその記者は、大田選手の対応に感謝したそうです。さっぱりした、男らしいキャラクターを示すエピソードですね。

話は変わりますが、北海道日本ハムファイターズへの移籍が決まったときの栗山秀樹監督のコメントも、大田選手のモチベーションを高める一因となりました。

曰く、「ウチにとっては、のどから手が出るくらい必要な右の大砲」「持っているモノの大きさというのは、まだまだこんなものじゃない」と。どちらかと言えば物静かなイメージもある大田選手ですが、前年日本一に輝いた名将からこのようなことを言われれば、うれしくないはずがありませんし、よりいっそうの飛躍を誓ったことでしょう。

熱い気持ちを胸に秘め、北の大地で進化を目指す大田選手。ファイターズファンから寄せられる期待はかなり大きいと思いますし、古巣・ジャイアンツファンも陰ながら温かく見守っているはずです。

 

まとめ

・大田選手の成績と年俸は入団から６年間は伸び悩んだものの、その後、少しずつ飛躍のきっかけを掴んでジャンプアップ。

・身長188cmは日本人プロ野球選手としては長身。体重も95kgあり、大型選手のカテゴリーに入る。

・新聞記者の質問に語気を強めたこともあるが、シコリを残すことなく謝罪に対して笑顔で対応。さっぱりとした男らしい性格がうかがえた。
 

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